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会議資料 (198 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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療期に組み入れられた。治療期には術中の本薬を用いたリンパ管造影にて、吻合に適したリ
ンパ管の同定及び吻合部位の開存性の評価が実施された。
本薬(2.5 mg/mL)は、0.2 mL を対象肢(リンパ浮腫の確認された上肢又は下肢)の両側 5
カ所注 2)に皮下投与することとされた。また、術中、リンパ管吻合後に、吻合部位 1 カ所につ
き本薬(2.5 mg/mL)0.2 mL を吻合部より末梢側に皮下投与することとされた。
登録された 57 例に治験薬が投与され、安全性解析対象集団とされた。そのうち、治療期に
組み入れられリンパ管静脈吻合術時に本薬を用いたリンパ管造影が実施された 55 例が、最大
の解析対象集団(以下、「FAS」)とされ、有効性の解析対象集団とされた。FAS とされた症
例の評価部位は計 263 部位注 3)であり、上肢及び下肢でそれぞれ 57 部位及び下肢 206 部位で
あった。
有効性について、主要評価項目とされた術前の本薬を用いたリンパ管造影に基づき切開し
た部位でのリンパ管の同定率[95%信頼区間]は 97.7%[95.1~99.2%]
(256/262 部位注 4))で
あり、95%信頼区間の下限値は事前に設定した閾値(80%)を上回った。上肢リンパ管及び下
肢リンパ管におけるそれぞれの同定率は 100%[93.7~100%]
(57/57 部位)及び 97.1%[93.7
~98.9%]
(199/205 部位注 4))であった。また、吻合部位の開存性評価において、本薬を用い
たリンパ管造影法で開存が確認でき、従来法注 5)では確認できなかった割合は 16.5%(44/267
件)、従来法で同様に開存が確認できた割合は 78.7%(210/267 件)、従来法のみで開存が確認
できた割合は 2.2%(6/267 件)、いずれの手法でも開存が確認できなかった割合は 2.6%(7/267
件)であった。
安全性について、安全性解析対象 57 例における有害事象の発現割合は 63.2%(36/57 例)
であったが、本薬に関連のある有害事象は注射部位発赤 1.8%(1/57 例)のみであり、処置無
しで翌日に回復した。
注1)ヒト血清アルブミンジエチレントリアミン五酢酸テクネチウム(99mTc)注射液が使用された
注2)上肢:第2指間、第4指間、橈骨茎状突起遠位端と第1中手骨頭を結ぶ直線上遠位3/4地点、尺骨茎状突起遠位
端、長掌筋腱前腕遠位。下肢:第1趾間、第4趾間、内果下、外果下、第5中足骨頭と外果を結ぶ直線上中間
点。
注3)術前観察で線状の蛍光像が観察された部位を切開することとされた。肢を4領域(上肢:尺骨茎状突起より
近位6 cm、肘窩より遠位4 cm、肘窩より近位4 cmを境界とする。下肢:内果中央よりより近位6 cm、膝窩よ
り遠位4 cm、膝窩より近位4 cmを境界とする。
)に分け、評価対象とする切開部位は領域内で最大2カ所、か
つ連続する線状の蛍光像に対して1カ所とされた。
注4)欠測の1部位を除く。
注5)吻合部のリンパ液または血液の移動の視認、又はpatency test(攝子を2本用いて静脈の流れをせき止め、2本
の攝子の間を一旦液体の無い状態とした後、末梢側のみ攝子を離して吻合部における液体の移動を確認す
る)

(2)Peer-reviewed journal の総説、メタ・アナリシス等の報告状況

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