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会議資料 (140 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-169
る場合にリツキシマブの導入が推奨される。リツキシマブは通常用量(375 mg/m2 を週 1 回、
4 週間)又は低用量(1 回あたり 100mg を週 1 回、4 週間)で投与され、副腎皮質ステロイド
薬と併用される。通常用量のリツキシマブ治療は、治療を必要とする冷式 AIHA 患者にとっ
て治療選択肢となり得るが、冷式 AIHA に対する本剤の効果は温式 AIHA より低い。
冷式 AIHA
における完全奏効は非常に稀であるため、リツキシマブはベンダムスチンやフルダラビン等
の細胞傷害性薬剤と併用される。
4)Molecular pharmacology in complement-mediated hemolytic disorders.(Eur J Haematol 2023;
111(3): 326-336.)39)
温式 AIHA 及び CAD に対する治療薬として、本剤について下記のとおり記載がある。
症候性の CAD では、副腎皮質ステロイド薬による効果は許容範囲を超える高用量投与の場
合にのみ得られ、リツキシマブが奏効率 45%~60%(主に部分奏効)でファーストライン治
療に位置づけられるようになった。
温式 AIHA の標準的治療法は、ファーストライン治療に副腎皮質ステロイド薬、セカンド
ライン治療にリツキシマブ及び脾摘がある。これらはいずれも高い奏効率(一般に 70%以上)
を示すが、奏効が持続する症例は 1/3 に限定され、副作用のリスクもある。リツキシマブの
用法・用量は CAD と同様に 375 mg/m2 を週 1 回、4 週間投与であり、多くの国では適応外使
用となっている。
5)The choice of new treatments in autoimmune hemolytic anemia: how to pick from the basket?
(Front Immunol 2023; 14:1180509.)40)
温式 AIHA、CAD 及び混合型 AIHA に対する治療薬として、本剤について下記のとおり記
載がある。
温式 AIHA については、2 つのランダム化試験でリツキシマブ(375 mg/m2 を週 1 回、4 週
間投与、又は 1 回あたり 1,000 mg/body を 2 週間間隔で 2 回投与)のファーストライン治療へ
の追加について検証しており、プレドニゾロン単剤と比較し、本剤を追加した場合には長期
奏効率が 2 倍になり、2 つの試験結果がほぼ同様であったことから、国際コンセンサス会議
のリコメンデーションにおいては、重症貧血患者(ヘモグロビン値が 8 g/dL 未満と定義)に
は、リツキシマブとプレドニゾロンの併用療法をファーストライン治療として考慮すべきで
あると示されている。
CAD に対する B 細胞標的治療のメリットは、治療期間が限られること、ベンダムスチンと
リツキシマブの併用療法では全奏効率及び完全奏効率が高く奏効期間が長いこと、溶血性貧
血のみならず循環器症状にも効果があること、リツキシマブ単独療法では毒性が比較的低い
ことである。
混合型 AIHA は治療が困難であり、前向き試験は実施されていない。これまでの臨床経験
から、ファーストライン治療としてリツキシマブと高用量副腎皮質ステロイド薬を投与すべ
きである。

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