資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加(令和10年度適用分)について研究班から情報提供のあった疾病(個票)(第68回指定難病検討委員会において検討する疾病) (61 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》 |
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コイド抵抗性又は依存性例に対しては、抗 IL-6 受容体抗体(トシリズマブ)、シクロスポリン、リツキシマ
ブ、トロンボポエチン受容体作動薬、mTOR 阻害薬、シクロホスファミド等が使用される。ただし TAFRO 症
候群ではトシリズマブの効果は明らかでなく、IL-6 以外の病態関与が示唆されている。トシリズマブは
TAFRO 症候群に対する保険適用はないことに留意が必要である。重症例では血漿交換、持続的血液濾
過透析、人工呼吸管理を要する。寛解導入後も再燃を繰り返す例があり、長期の免疫抑制療法継続が必
要となる。
5.予後
本邦の多施設レジストリデータによると、未介入の TAFRO 症候群は急速に多臓器不全へ進行し、発症
後数ヶ月以内の早期死亡率が高いことが明らかとなっており、適切な免疫抑制療法により寛解が得られる
例もあるが、5年生存率は 66.5%と報告された。0 点から 12 点にスコアリングされる重症度は軽症(Grade
1:0-4点)、中等症(Grade2:5-6点)、やや重症(Grade3:7-8点)、重症(Grade4:9-10 点)、最重症
(Grade5:11-12 点)に分類されるが、本邦の多施設後方視的研究では、診断時重症度は Grade2以上が
92.3%、Grade4以上が 26.9%を占め、研究班で集積した文献報告された 176 症例の解析でも Grade2以
上が 96.6%、Grade4以上が 36.4%を占め、軽症例は極めて少ない。急性期治療により腎機能は改善する
ことが多いが、一過性においても透析に至る腎不全は、多施設後方視的研究では、診断時 Grade3で
42.9%、Grade4以上で 57.1%、研究班で集積した文献報告された 176 症例の解析でも診断時 Grade3で
22.4%、Grade4以上で 56.8%であり、重症度に応じて急性腎障害が顕著に増加する。そこでは死亡率も解
析され、極めて少数の診断時重症度が Grade1でも6例中2例は診断後 12 ヶ月以内に死亡しており、診断
後に急速に重症化することが示唆される。診断後 12 ヶ月時点での生存率は Grade1-3で 86.8%、Grade4
/5で 64.3%であり、診断時の重症度には関係なく、早期死亡率が高いことが、本疾患の特徴として明らか
となった。原疾患の進行及び日和見感染症が主要な死因である。急性期を乗り越えた後も再燃や慢性的
な臓器障害(腎機能障害、慢性炎症)が残存することが多く、長期にわたる免疫抑制療法と医療管理を要
する。早期診断と適切な治療導入が予後改善の鍵である。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数
2019 年に報告された石川県を観察拠点として実施された本邦の疫学調査では、TAFRO 症候群の年間罹
患率は人口 100 万人あたり 0.9~4.9 人(年間罹患数 110~502 例)、全国有病者数は 860~7,240 人と推
計されている。
2.発病の機構
IL-6 と VEGF を中心とする多彩なサイトカインネットワークが病態を駆動しているが発病の機構は不明で
ある。
3.効果的な治療方法
グルココルチコイド(副腎皮質ステロイド)、トシリズマブ、シクロスポリン、リツキシマブ等が用いられるが根
治療法はなく未確立である。
4.長期の療養
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