資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加(令和10年度適用分)について研究班から情報提供のあった疾病(個票)(第68回指定難病検討委員会において検討する疾病) (42 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》 |
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○ 概要
1.概要
GRIN 関連神経発達異常症は、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA:N-methyl-D-aspartate)受容体サブ
ユニットをコードする GRIN 遺伝子ファミリーの異常に起因する疾患である。GRIN 遺伝子ファミリーのうち
GRIN1、GRIN2A、GRIN2B、GRIN2D の4遺伝子が原因として知られている。主な特徴は、重度の全般性発
達遅滞および知的障害、てんかん、筋緊張異常、運動障害、自閉スペクトラム症である。NMDA 受容体は
脳内において興奮性神経伝達を担っていることから、神経発達に関連した幅広い症状を認める。症状は小
児期から成人期にかけて慢性に経過し、長期にわたり持続する。
2.原因
NMDA 受容体は、脳内に発現するグルタミン酸受容体の一種であり、リガンド依存性イオンチャネルとし
て中枢神経系の興奮性神経伝達に重要な役割を担う。同受容体を介したシグナル伝達は、脳の発達、学
習、記憶などの高次脳機能に関与している。NMDA 受容体サブユニットをコードする GRIN 遺伝子ファミリー
のうち、GRIN1、GRIN2A、GRIN2B、GRIN2D の4遺伝子が神経発達異常症の原因として知られており、これ
らの病的バリアントにより多様な神経発達異常が引き起こされる。
3.症状
共通する特徴として、乳児期発症の重度全般性発達遅滞あるいは知的障害、薬剤抵抗性てんかん、筋
緊張低下、ジストニア・ジスキネジア・舞踏様運動・失調などの運動障害、自閉スペクトラム症があげられる。
そのほか、小頭症、皮質性視覚障害、睡眠障害、痙性、常同運動、摂食嚥下障害などを認める。各遺伝子
バリアントにおける臨床的特徴は以下の通りである。
1)GRIN1
重度の全般性発達遅滞または知的障害、筋緊張異常、運動障害を来す割合が高く、眼球上転発作
(oculogyric crisis)を認めることがある。頭部 MRI 検査では多小脳回などの皮質形成異常や脳梁低形成
が報告されている。
2)GRIN2A
てんかんを高率に合併し、発作型は焦点発作を認めることが多い。一部の症例では、睡眠時棘徐波活
性化を示す発達性てんかん性脳症及びてんかん性脳症やランドウ・クレフナー症候群を呈する。また、
構音障害や言語発達遅滞などの言語障害の合併が多いことも特徴とされる。
3)GRIN2B
中等度から重度の全般性発達遅滞または知的障害、筋緊張低下、てんかん、ジストニアあるいはジスキ
ネジアなどの運動障害、小頭症などを認める。頭部 MRI 検査では多小脳回などの皮質形成異常、脳梁
低形成などを認めることがある。
4)GRIN2D
発達性てんかん性脳症 46(DEE46:developmental and epileptic encephalopathy 46)の臨床像を呈する。
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