資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加(令和10年度適用分)について研究班から情報提供のあった疾病(個票)(第68回指定難病検討委員会において検討する疾病) (36 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》 |
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○ 概要
1.概要
視床下部過誤腫症候群は先天性病変である視床下部過誤腫により引き起こされる病態である。笑い発
作という特異なてんかん発作と、思春期早発症を特徴とする。視床下部過誤腫によるてんかんでは、笑い
発作の他にも様々なてんかん発作を合併し、また半数以上に知的発達症、神経発達症、独特な行動異常
(攻撃性、易刺激性、多動など)を併発し、特徴的な症候群を呈する。
2.原因
視床下部過誤腫は先天性病変で、脳形成異常の一種であり、胎生 35~40 週にはすでに発生し始めて
いると言われる。視床下部過誤腫の発生には、ある種の遺伝子異常(GLI3、OFD1など)が関与していると
言われるが、完全には解明されていない。視床下部過誤腫がどのようにしててんかん原性(てんかん発作
を引き起こす性質)を獲得するかは解明されていないが、視床下部過誤腫内部に発生したてんかん性放電
が、接続する視床下部を介して脳内の笑いに関するネットワークにてんかん性放電が伝播し、笑い発作を
生じる事がわかっている。その他の発作や、知的発達症、神経発達症などは、そこからさらに様々な部位
の脳に影響が及んだ結果とされており、二次性てんかん原性・てんかん性脳症の形成がなされると推定さ
れているが、実際には二次性てんかん原性の局在を推定することは困難であることが多く、完全には解明
されていない。
3.症状
てんかんと思春期早発症が特徴である。てんかんは、笑い発作という特異なてんかん発作が最も特徴的
である。笑い発作以外にも様々なてんかん発作(焦点起始・全般起始発作など。以下、非笑い発作と表現
する)を高率に合併する。また、約半数に知的発達症、神経発達症、行動異常を伴う。神経発達症、行動異
常は、攻撃性・暴力性、易刺激性、多動などを特徴とする。
4.治療法
視床下部過誤腫によるてんかん、特に笑い発作は極めて薬剤抵抗性である。従って、笑い発作に対して、
外科的治療が適応となる。脳腫瘍ではないため、増大したり、周囲に浸潤することはなく、全摘出する必要
はない。視床下部過誤腫を視床下部から離断することでてんかん性放電の伝播を遮断し、てんかん発作を
抑制することを目的とする手術が望まれる。近年では、その低侵襲性、正確性、治療効果などから、定位的
焼灼手術が主流となっている。笑い発作以外のてんかん発作も外科治療に反応することがあるが、反応し
ない場合には、長期的な抗てんかん薬治療の継続が必要となる。併発する神経発達症、行動異常もてん
かん発作の消失に伴い改善することはあるが消失することは少なく、知的発達症とともに根本的な治療法
はない。
5.予後
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