資料1-2 指定難病に係る新規の疾病追加(令和10年度適用分)について研究班から情報提供のあった疾病(個票)(第68回指定難病検討委員会において検討する疾病) (4 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》 |
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者の調査では約半数で下肢近位筋と下肢遠位筋の両方が同等に障害され、残りはどちらか一方が障害さ
れている。頸部及び体幹部の筋力低下がみられる患者は 2/3 程度であるが、明らかな側彎としては指摘さ
れていないことが多い。握力はほとんどの患者で有意に低く(平均 7.4±5.0 kg)年齢と負の相関がある。咀
嚼筋及び嚥下筋の障害により、幼少期から始まる著明な咀嚼機能障害を伴う嚥下障害を 1/3 の患者で認
める。そのうち胃瘻造設例は数例である。8割以上の患者で腹部 CT にて横隔膜の萎縮を認める。20 歳代
以降の 2/3 の患者で%肺活量が平均 69.0±22.9%程度と軽度に低下している。約1割の患者が CO2貯留
により人工呼吸器のサポートを必要とする。思春期以降の患者では、嚥下・呼吸機能の定期的検査が求め
られる。
筋病理は、筋線維間網の乱れを伴う非特異的な筋原性変化を呈するが、詳細に検索すると、ネマリン小
体を伴う筋線維が必ず認められる。中心核線維、脂質滴が増加した筋線維、縁取り空胞もしばしば認めら
れる。
3)心症状
心電図検査や心臓超音波検査にて左室肥大を 1/4 の患者で認める。この所見は、心筋の中で左心室
が最もエネルギー要求が高いことで説明できる。年齢とともに緩徐に進行していく四肢筋力低下とは異な
り、左室肥大は思春期以降に発生する。また、最重症例では 20 歳で明らかな筋力低下が起こる前に、左
室肥大を伴う進行性心不全を発症している。思春期以降、心機能に関する定期的な検査が必要である。
4.治療法
転倒による外傷、嚥下障害による誤嚥性肺炎、心筋症による左室不全などに対して、対症療法を行う。
5.予後
本疾患は小児期から骨格筋の易疲労性を呈し、思春期から成人期にかけて筋力低下が顕在化し、その
後も長期にわたり緩徐に進行する。日本人 63 例の調査では、筋力低下を自覚する年齢は平均 24.6±11.4
歳であり、進行に伴って階段昇降や立ち上がりが困難となる。長期的な歩行予後が確認できた 4 例では、
30 歳代に杖歩行となり、その後 40〜50 歳代に歩行不能となった。
また、四肢及び体幹の筋力低下のみならず、咀嚼・嚥下機能、呼吸機能及び心機能の障害を合併する。
日本人患者の調査では、約 3 分の 1 に咀嚼機能障害を伴う嚥下障害を認め、進行例では胃瘻造設を必要
とする。8 割以上に横隔膜萎縮を認め、20 歳代以降では約 3 分の 2 で肺活量低下を認め、約 1 割では二
酸化炭素貯留のため人工呼吸器による呼吸管理を必要とする。また、約 4 分の 1 に左室肥大を認め、重症
例では 20 歳代から進行性心不全を呈することがある。
現時点で疾患の進行を抑制する根本的治療法は確立しておらず、小児期から成人期以降にわたり症状
が持続・進行する。このため、運動機能に加え、栄養・嚥下機能、呼吸機能及び心機能について長期にわ
たる定期的評価を要し、病状に応じてリハビリテーション、栄養管理、胃瘻による経管栄養、呼吸管理及び
心不全治療等の継続的な医学的管理を必要とする。
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