組みがあれば、同 OTC 薬の禁忌要件を医療用医薬品に準じる程度に緩めてもよいかと考えます。
御意見の理由、根拠等
タダラフィルは ED 治療薬として優れた効果が認められている医薬品ですが、血管拡張作用を有し、降圧剤や CYP3A4 阻害薬等と併用す
ると、血管拡張作用が増強して、出血性疾患を引き起こしたり、急激な血圧低下によるショックを起こしたりする危険性があります。特
に、高リスク患者が硝酸剤と併用すると、死亡率が上昇することを示唆する報告があります[１]。なお、50 歳以上を使用禁止とする理由
は、添付文書において、視力低下や視力喪失の原因となりうる非動脈炎性前部虚血性視神経症（NAION）の危険因子とされているからで
す。
また、同種薬のシルデナフィルにおいて、アルコールとの同時服用により、非外傷性のくも膜下出血が誘発され、死亡した事例が報告さ
れております[２]。シアリス錠の添付文書には、めまいや起立性低血圧が報告されたと書かれている程度ですが、そのような事例もありま
すので、タダラフィルを服用したときには、アルコールの摂取を避けるよう注意が必要と考えます。同様に、血管拡張作用を有する漢方
薬等も、併用禁忌でなくとも、同時服用を避けるよう注意が必要と思われます。
さらに、この薬はその薬効上、正しい知識がなければ、性的暴行に使用されかねない薬でもあります。従って、マイナ保険証で身分を確
認したり、夫婦が互いの同意の元で使用することを販売時に確認したりすることで、犯罪への使用を未然に防ぐ仕組みを作っておくこと
が必要と考えます。また、マイナ保険証を利用することで、併用薬の確認が、より確実にできるようになります。
私の経験を申し上げます。私が勤務している調剤薬局では、泌尿器科医からの自由診療による処方箋に基づき、同種薬のバイアグラ（シ
ルデナフィル）を交付しておりましたが、知人の男性１名（当時 60 代。現在は故人です）から、処方箋なしでバイアグラを売ってほしい
と、数回に亘り、繰り返し相談されたことがあります。その男性は ED ではなく、より刺激が欲しいからという理由での相談でした。そ
の方は高齢で、高血圧等にて定期受診しており、投与に極めて注意が必要な方だったこともあり、心機能への副作用があることと、泌尿
器科医への受診と処方が必要であることを相談を受ける度に繰り返し説明して、お断りいたしました。
このときは事なきを得ましたが、OTC 化されますと、その男性と同様に、薬の効果のみに着目し、自身の疾患への影響等を顧みずに購入
しようとする方々が、全国的に現れるものと想像いたします。そのような方々への医療の質を維持し、無用な医療費増加を避けるために
も、禁忌要件の厳密化や、薬剤師や医師による適切なチェックを伴う運用が必要と考えます。
[1] Trolle Lagerros Y, et al. J Am Coll Cardiol. 2024;83:417-426.
[2] Antar V, et al. Turk Neurosurg. 2015;25(3):485-487.
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ED 治療薬より先に緊急避妊薬を薬局で取り扱うべき
男性からの暴力により望まない形で妊娠してしまった女性を救いたいです。
緊急避妊薬はいまだに店舗で買えないのに、なぜより悪用リスクが高そうな勃起不全の薬をこんなに早く OTC 化しようとするのでしょ

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