【資料2-6】候補成分へのご意見募集に寄せられたご意見 (141 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58149.html |
出典情報 | 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第32回 5/23)《厚生労働省》 |
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第一に、本成分の添付文書には「死亡例を含む心筋梗塞等の重篤な心血管系等の有害事象が報告されているので、本剤投与の前に心血管
系障害の有無等を十分確認すること」との警告があり、医師による指導なく薬局販売された場合、服用者が事前確認を怠り健康被害を招
く可能性が高いためである。第二に、本薬剤の成分情報等シートに「タダラフィルのスイッチ OTC 化により ED 患者の抱える問題および
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個人
付随する社会的問題の解消に貢献する」と記載されているが、これらの問題(特に患者のメンタルヘルスや「男性らしさの欠如」という偏
見)はスイッチ OTC 化で解決できるものではなく、むしろ包括的性教育の普及や社会認識の変革を通じて解決するものである。そのため
迅速なスイッチ OTC 化は不要である。第三に、本薬剤のような ED 治療薬を使用した性暴力事件が過去に発生しており、タダラフィルの
スイッチ OTC 化により悪用される可能性があるためである。
以上3点からタダラフィルのスイッチ OTC 化に反対である。タダラフィルではなく、昨年パブリックコメントが募集され、4万超の OTC
化を望む声が寄せられたレボノルゲストレルの方が現在進行形で緊急性・必要性があり、迅速に OTC 化されるべきである。
緊急避妊薬(Emergency Contraceptive, EC)と勃起不全治療薬(Erectile Dysfunction, ED)を比較すると、緊急避妊薬の方が OTC(Over-theCounter、処方箋なしで購入可能)化にふさわしいと言えます。以下に理由を詳述します。
1. 必要性の観点
緊急避妊薬
妊娠の防止は時間依存的であり、薬を早く服用するほど効果が高い(72 時間以内が推奨され、特に 24 時間以内が最も効果的)。
女性の身体的・精神的な健康に重大な影響を及ぼす可能性のある予期しない妊娠を防ぐため、迅速なアクセスが重要。
WHO は緊急避妊薬を「必須医薬品リスト」に含め、安全であり OTC 化を推奨しています。
勃起不全治療薬
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性行為を補助するための薬であり、生命や健康に緊急性を伴うものではない。
使用目的が主に生活の質(QOL)の向上であるため、緊急性は低い。
2. 安全性の観点
緊急避妊薬
有効成分であるレボノルゲストレルは非常に安全で、副作用も軽度(吐き気、頭痛など)に留まる。
使用頻度が限定されている(緊急時のみ使用する)ため、乱用の可能性が低い。
妊娠中や既に妊娠している場合に服用しても胎児に悪影響を及ぼさない。
勃起不全治療薬
禁忌や注意事項が多い(心血管疾患、併用禁忌薬が多い)
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