【資料2-2】厚生労働科学研究の成果のまとめ(令和6年度) (59 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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備の効果を評価しながら事業を継続し、国民の理解と協力を得なが
ら、臓器提供数の増加、造血幹細胞の適切な時期での提供に特に重点
を置いて移植基盤を整備していくことが重要である。
6.改善すべき点及び今後の課題
臓器移植分野では、臓器提供プロセスの各場面における課題の抽出や解決
と、提供施設の基盤整備が重要である。また、科学的根拠に基づいた普及啓発
の方法の検討、都道府県単位での新たな普及啓発モデルの幅広い展開も重要で
ある。臓器提供に関わる解説書やマニュアルのより幅広い層に向けた活用を目
的として医療従事者に対する移植医療の教育や啓発に取り組んでいく必要があ
る。小児の脳死下臓器提供は、本研究課題に基づく小児救急医の協力により増
加しているが、自国での心臓移植の実施が十分でなく、主に米国での渡航移植
が続いている。今後は前述した研究手法に基づき、イスタンブール宣言に準拠
した自国内での臓器移植の完遂ができるようにすることが望まれる。
造血幹細胞移植分野では、若年ドナーや、幹細胞の採取・提供に至るドナー
を継続的に確保し続けることや、造血幹細胞提供体制を強化することが必要で
ある。より質の高い臍帯血を移植待機者に提供するための検討を進め、国民の
協力と理解を得ながら実効性のある普及啓発活動を全国展開し、移植を必要と
する患者に最適な時期に造血幹細胞を提供できる機会が確保されるべきであ
る。
<参考>
令和6年度に実施した研究の成果又は政策への活用の例
臓器提供に係る医療者教育に資する
行動科学を基盤とした科学的根拠に基
研究(令和6~8年度)
づく臓器・組織移植啓発モデルの構築
に関する研究(令和4~6年度)
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