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【資料2-2】厚生労働科学研究の成果のまとめ(令和6年度) (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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ができるよう関与した。また、日々変化する国際保健情勢における我
が国の立場に合わせた最前線の研究成果にするべく、国際保健分野に
おける最新の状況を研究者に共有した。研究者・研究事業・担当職員
の間で適切に連携体制を構築することで、研究対象や研究内容の重複
等が生じないよう、効率的な事業運営が行われた。
有効性

本研究を通じて得られた知見や提案は、国際保健政策の企画立案や

の観点

国際会議等の場における議論の方向性の基盤形成に資するものであっ

から

た 。 SDGs や UHC と い っ た 国 際 目 標 と 連 動 し た 我 が 国 か ら の 提 案 は 国 際
機 関 や 諸 外 国 か ら 一 定 の 評 価 を 受 け て お り 、 UHC フ ォ ロ ー ア ッ プ や グ ロ
ーバル会合において実際に政策議論を牽引したことからも、有効な成
果と評価できる。

6.改善すべき点及び今後の課題
本研究事業を通じて、国際保健分野における我が国の戦略的立場の明確化
や、国際機関等との連携の在り方に関する一定の知見を得ることができた。特
に 、 WHO 改 革 や UHC の 国 際 的 展 開 と い っ た 重 要 課 題 に 対 し 、 政 策 形 成 に 資 す る 情
報収集及び分析を行い、国際会議における実務的対応や関係省庁との調整にも
寄与した。
一方で、今後の課題として、急速に変化する国際議論の動向を的確に把握
し、それを踏まえた政策提案力のさらなる強化が求められる。また、国際保健
における関係者の多様化や、中国やグローバルサウスに代表される新興国の台
頭を踏まえ、我が国のプレゼンスを持続的に高めていくための柔軟なアプロー
チを模索する必要がある。さらに、エビデンスに基づく政策立案を支える分析
体制の強化や分野横断的な知見を統合できる人材の育成は引き続き重要な課題
である。
近 年 、 米 国 が WHO 脱 退 を 表 明 す る な ど 、 国 際 保 健 情 勢 は 大 き な 転 換 点 を 迎 え
ており、多国間主義を強く支持する我が国にとって、保健に関する国連の専門
機 関 で あ る WHO へ の 関 与 は 一 層 重 要 性 を 増 し て い る 。 こ う し た 状 況 を 踏 ま え 、
制 度 的 課 題 へ の 戦 略 的 対 応 や UHC 行 動 計 画 の 実 装 、 日 本 が G7 議 長 国 と な る 2030
年を見据えた実践的提言と人材育成に向け、積極的に取り組む必要がある。

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