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【資料2-2】厚生労働科学研究の成果のまとめ(令和6年度) (53 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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きる医療関係者の人材育成、情報提供を行うにあたって非常に重要で
ある。
免疫疾患(関節リウマチ)においては、全国の医療水準向上と均て
ん化を進めることや、既存のリウマチ対策の取組でカバーできていな
い患者とその周囲の人々のニーズを調査し、対応できるよう知見を蓄
積すること、情報を提供していくことは本研究事業によって実現可能
である。今回成果物として得られた「遠隔医療の確立に向けた提言」
の作成ならびに、漫画と連携した「関節リウマチ・若年性特発性関節
炎における関節炎の病態と抗リウマチ薬の作用機序」の資材作成は、
それらのニーズを十分に満たす研究成果であった。これらの観点から
も、今年度の成果を見ると、今後の医療水準の向上や均てん化に大き
く貢献できると期待される。
効率性

今回の研究で得られた成果は、いずれも当初予定したとおりの成果

の観点

であった。食物アレルギーや関節リウマチなどのニーズの大きい研究

から

テーマでは、研究班の成果を活用し、課題を対応するために、研究者
間と密にコミュニケーションを取ることで、必要に応じて後続の研究
課題に引き継ぎ、効率的に成果を得ることができている。また、アレ
ルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針で掲げる施策について
も、定期的な会議を開催し、研究班と研究事業担当者の間で意見交換
を行うことで、施策に活用しやすい成果を効率的に得ている。

有効性

特 に 4 .(1)① で 挙 げ た 成 果 は 、 実 際 に 診 療 を 行 う 医 師 の 診 断 や 方 針

の観点

決定、今後の医療提供体制の整備や課題点を浮彫にするのに大きく影

から

響するものであり、インパクトの高い効果を有している。また、研究
者は免疫アレルギー分野の臨床・研究の第一線でも活躍しており、研
究課題の目標を達成する能力は高い。研究者間での協力体制は、円滑
な連携が図られており、有効な研究成果が多く得られている。継続的
に効率的かつ効果的に研究を実施することで質の向上が期待されるだ
けでなく、若手研究者も積極的に参入させた研究班が多かったことか
ら、本分野の研究に貢献する人材を養成する好機ともなっていた。

6.改善すべき点及び今後の課題
食物アレルギーは、上述の通り疾病構造の変化が続いているため、知見のア
ップデートを継続する必要がある。特に、成人の食物アレルギーの実態調査に
ついては令和7年度研究に継承し、医療体制の整備を進めていく予定である。
関節リウマチについては、診療水準の向上と均てん化、情報提供の推進に資す
る資材を近年継続的に発出しているが、それらがどのように社会実装され、活
用されているかどうかを評価していく必要がある。

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