資料 持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ) (94 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20250423zaiseia.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/23)《財務省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
○
○
介護分野以外も含め、日本全体で高齢化・人手不足等を理由とした倒産が増加する一方で、介護事業における新設法人は増加を続けており、差し引きで介護事
業者は増加。今後の生産年齢人口の減少を踏まえれば、介護分野にばかり人材が集中するのは適切でないことから、処遇改善のみにより新たな人手を求めるのでなく、
既存の人材を大切にしながら生産性の向上や職場環境整備等に取り組む事業者が利用者・職員に選ばれていくことが重要。(※過疎等地域事情には適切に対応
する必要)
令和6年度改定により、同年9月時点で4.3%の賃金増。今後、事業者の経営状況や補正予算の活用状況等の実態把握を予定。
◆ 介護事業者新設、休廃業・解散、倒産の状況
◆ 介護職員をとりまく状況
休廃業・解散、倒産(社) 【介護関係の仕事をやめた理由】 【早期離職防止・定着促進に効果のある施策】
【利用者・家族からのハラスメントの状況】
1,200
新設法人、純増(社)
4,000
3,611
3,068
3,000
3,340
2,729
2,000
~
~
約
5
7
万
人
約215万人
2022年度
約
2
5
万
人
2026年度
~
~
約240万人
2040年度
第10期計画期間
第9期計画期間
(2024~2026年度) (2027~2029年度)
2024年に「人手不足」が一因となった
倒産は、2013年以降で最多の289件
(前年比81.7%増)に達した。「求人
難」が114件(同96.5%増)、「人件費
高騰」が104件(同76.2%増)、「従業
員退職」が71件(同69.0%増)で、い
ずれも最多を更新した。(中略)
「人手不足」倒産の産業別は、サービ
ス業他88件(前年比60.0%増)、建設
業75件(同158.6%増)、運輸業69件
(同76.9%増)など、労働集約型産業
で増加が目立つ。
令和6年
令和5年
増加額
基本給等※1
25.4万円
24.3万円
1.1万円(4.6%増)
平均給与額※2
33.8万円
32.4万円
1.4万円(4.3%増)
※1 基本給+毎月決まって支払われる手当
※2 基本給+手当+一時金
加算取得事業者においては、報酬改定で措置さ
れた水準以上の処遇改善を実施。
引き続き、加算の取得促進や、補正予算を活用
した処遇改善を推進。
賃金水準を向上させている
約272万人
(9月時点の賃金の比較)
仕事と家庭(育児・介護)の両立
◆ 人手不足倒産の状況(東京商工リサーチ記事)◆ 介護従事者処遇状況等調査の結果
促進している
(出所)厚生労働省「第9期介護保険事業計画
に基づく介護人材の必要数について」
を支援するための法制度の活用を
◆ 今後の介護職員の「必要数」推計
い職場作りをしている
(出所)東京商工リサーチ 2023年「老人福祉・介護事業者」新設法人調査を元に財務省作成
(注)「純増」数は、「新設法人」数から「休廃業・解散」「倒産」数を引いたもの
応している
0
たため
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
新設法人
純増
休廃業・解散
倒産
200
ハラスメントの無い人間関係のよ
122
滑化を図っている
143
仕事上のコミュニケーションの円
81
400
シフトの見直し等を進めている
118
23.5% 22.6% 22.2%
600
残業削減、有給休暇の取得促進、
111
25.2%
16.6%
仕事の内容は変えずに、労働時間
106
428
510
800
19.9%
や労働日を本人の希望で柔軟に対
111
455
495
26.3%
収入が少なかったため
108
445
395
2,394
2,380 2,571
他に良い仕事・職場があっ
361
2,102
2,903
法人や施設・事業所の理念
76
320
1,800 1,906
2,675
あったため
54
2,108
2,351 2,412
32.1% 28.8%
や運営のあり方に不満が
263
2,409
2,580
1,000
34.3%
あったため
0
217
2,837
3,018 3,203
職場の人間関係に問題が
1,000
(出所)介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」
訪問介護
通所介護
ケアマネ
特定施設
特養
セクハラ
7.7%
9.0%
3.5%
5.4%
9.2%
暴力
5.6%
8.7%
1.9%
19.5%
26.2%
暴言
21.9%
18.0%
22.8%
30.7%
29.5%
介護保険
以外の
サービスを
求められた
31.2%
11.6%
34.1%
8.7%
5.3%
従業員間の人間関係に加え、利用者・
家族からのハラスメントに適切に対応し、
職員の心理的安全性を確保する必要。
収入・賃金以外に人間関係や働きやすさが
離職率に影響。
処遇改善加算における職場環境要件の充
足が求められる。
◆ 今後の実態把握の取組の予定
○ 介護事業経営概況調査(令和7年5月~)
【ポイント】
• 訪問介護等における移動手段・時間等の把握(集合住宅型と
の区別等)
• 人材紹介手数料等の実態把握
• 特別収入・特別支出(本部繰入経費等)の適切な反映
○ 令和6年度改定・令和6年度補正予算施策に係る
処遇状況等調査 (令和7年夏)
令和8年度以降の処遇改善についてはこれら調査の
結果も踏まえ、財源とともに予算編成過程で検討。
【改革の方向性】(案)
○ 引き続き、処遇改善加算の取得促進とあわせて、2024年度補正予算で措置(806億円)した介護人材確保・職場環境改善等事業等も活用し、職場環境の
整備や生産性向上等に取り組むことで、賃上げとともに人材の定着を推し進めるべき。更なる措置については、一律の対応ではなく、事業者の経営状況等の実態
把握を行った上で、介護事業の質の向上に繋がるような適切な在り方を検討すべき 。
93