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資料 持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ) (126 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20250423zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/23)《財務省》
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生活保護③:医療扶助の適正化に向けたデータ活用の推進②
○ 国民健康保険では、国保連合会にデータベース(KDB)が構築され、レセプト情報等を用いた保険者による適正受診の指導に活
用されており、本年度、厚生労働省においては、こうした取組などを参考にしつつ、医療扶助の適正な実施に向けて、指導対象者の
定義、レセプト分析の在り方を含め、効率的・効果的な多剤・重複投薬対策等の実施に向けて調査研究を実施予定。
◆国保データベース(KDB)システムの特徴 ※平成25年10月から稼働

・ 国保連合会が保険者の委託を受けて行う各種業務を通じて管理する「健診・保健指導」、
「医療」、「介護」等の情報を活用して、①「統計情報」・②「個人の健康に関するデータ」
を保険者に提供するシステム。
【活用効果】
① その地域の健康状況等を確認するとともに、他地域の状況と比較することにより、自ら
の地域の特徴を把握し、優先すべき課題を明確化
② 適正受診が望まれる者や、優先的に保健指導の対象とすべき者等を判断し、
個人に対する効率的・効果的な保険事業を実施
※H30年度から頻回受診や重複・多剤投与の状態を把握可能。頻回受診、重複・多剤
対策について個人別に介入前後の改善の数値も確認可能。

(出所)国民健康保険中央会資料(令和元年6月12日 第3回高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施の推進
に向けたプログラム検討のための実務者検討班)をもとに作成。

◆厚生労働省 令和7年度社会福祉推進事業(予定)
【課題】
医療扶助における多剤・重複投薬対策等の効果的かつ効率的な実施方法等
に関する調査研究
【概要】
医療扶助は、全額公費で実施される一方、現状、その費用は1.7兆円と、生活
保護費全体の約半分を占めている。こうした中、頻回受診や多剤・重複投薬など
の課題が顕在化してきており、被保護者の健康被害の防止、医療扶助の適正実
施といった観点から、限られたリソースの中、こうした課題に効果的かつ効率的に対
応していくことが重要。このような観点から、次のような調査研究を行い、担当課と
意見交換を重ねつつ、その結果を報告書として取りまとめるものとする。
① 各福祉事務所における頻回受診対策や多剤・重複投薬対策等に関する取
組の現状及び課題を把握するための実態把握
② 他分野(医療保険、医薬品適正使用に関する分野等)における直近の取
組や知見に関する文献調査、有識者に対するヒアリング調査
③ ①及び②の結果を踏まえ、他分野における直近の取組や知見等を医療扶助
に最大限有効に活用しつつ、次のような内容を含む提言を取りまとめること
ア 対象者の定義の在り方
イ レセプト分析の在り方
ウ レセプトデータを効率的に実施するためのシステム構築の在り方
エ 対象者支援、地域における関係者ネットワーク構築の在り方等
(出所)厚生労働省HP

【改革の方向性】(案)
○ 医療扶助の適正実施に活用可能な医療情報のデータベースの構築を図ることなどにより、福祉事務所における頻回受診、多剤・重
複投薬等のデータ抽出作業の効率化を図り、より多くの対象者への指導等を可能とするなど、医療扶助適正化の取組を進めるべき。125