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資料 持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ) (26 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20250423zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/23)《財務省》
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我が国の医療提供体制の現状と課題
○ 日本では、諸外国と比べて、総病床数が多く、平均在院日数も長い。人口千人当たりの医師数は少なくないが、病床百床当たりの医師数は少ない。また、
MRIやCTスキャナーの台数が極めて多く、1人当たり外来受診回数も多い。医療費と相関性が高いとされる病床数は西高東低の傾向。
○ 更に、診療所については、都市部で増加傾向にある一方、1診療所当たりの従事者数が少なく、非効率な運営体制となっているとの指摘もある。
 医療提供体制に関する各種指標の国際比較
国名

平均在院日数

平均在院日数
(急性期)

人口千人当たり
総病床数

人口千人当たり
臨床医師数

病床百床当たり
臨床医師数

1病院当たり
臨床医師数

人口百万人当たり
MRI台数

人口百万人当たり
CTスキャナー台数

外来薬剤費
対GDP比

1人当たり
外来受診回数

日本

27.3

16.1

12.6

2.7

21.0

40.6

57.4

115.7

1.7%

11.7

ドイツ

8.9

7.5

7.7

4.6

59.4

127.9

34.9

36.3

1.5%

9.6

フランス

9.1

5.6

5.5

3.2

58.1

73.1

17.9

20.2

1.3%

5.5

イギリス

7.7

7.5

2.5

(2023年)

3.3

130.2

107.4

(2014年)

(2014年)

9.5

0.7%



アメリカ

6.6

6.0

2.8

2.7

98.9

148.1

38.0

42.6

1.6%

(2021年)

(2020年)

(2020年)

7.2

(2021年)

(2021年)

(2021年)

(2021年)

3.6

(注)記載がない場合は2022年データ。 (出所)OECD Data Explorerより作成(2025年3月31日閲覧)。

 人口千人当たりの病院病床数
(2023年)
病院病床数
(人口千人当たり)
高知県
23.5
鹿児島県
20.2
長崎県
19.8
徳島県
19.0
熊本県
18.8
(中略)
千葉県
9.6
東京都
8.9
愛知県
8.7
埼玉県
8.6
神奈川県
7.9
都道府県

 1診療所(無床)当たりの従事者数
(2023年)
区分
医師
看護師
准看護師
事務職員

1診療所当たりの人数

1.4
1.6
0.8
1.7

 人口10万人当たりの無床診療所数(2023年)

特別区

無床診療所数
(人口10万人当たり)
116.6

政令市

89.5

中核市

79.9

全国平均

84.4

区分

(注)1診療所(無床)当たりの従事者数は、2023年度の各区分従事者数を同年度の無床診療所数で除して得た数。(出所)厚生労働省「令和5年医療施設(静態・動態)調査」

 医療費の決定要因に関する研究
<医師関係>(日本にも当てはまる)
① 医師誘導需要仮説:医師の増加が医療需要を喚起
② アバーツ・ジョンソン仮説:医師間の競争が激しくなるほど、価格競争ではなく設備投資競争(MRI等)が起きる
(設備投資により、働きたい医師+患者を引きつけることができる)

(出所)第2回医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会 資料2(印南構成員・野口構成員資料)から抜粋

【改革の方向性】(案)
○ 人材確保も困難となる中、できる限りコストを縮減し、医療資源を効率的に活用することで、質の高い医療を提供する必要。地域の実情
に応じ、病床数の適正化を図り、入院機能の高度医療への重点化を図るとともに、診療所を含めた外来機能の集約を推進していくべき。 25