資料5-1 Ⅳ-203 モキシフロキサシン塩酸塩[15.1MB] (82 ページ)
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| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html |
| 出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》 |
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超多剤耐性結核(XDR-TB)は MDR-TB の subset であり、少なくとも
INH、RFP、FQ1 剤、及び second-line の注射薬(AMK 又は SM)1 剤に
対する耐性を合わせ持つ。Pre-XDR-TB は、MDR-TB と XDR-TB の中間
段階であり、 FQ1 剤又は second-line 注射薬のいずれかに対する感受性
が残っている。XDR-TB 及び pre-XDR-TB に対する治療は MDR-TB と同
様であり、原則、培養陰性化後の総治療期間は 15~24 ヵ月であり、XDRTB の治療には専門医の支援が必要である。
超多剤耐性結核(XDR-TB)に対する総治療期間 9~12 ヵ月の短縮レジ
メンは、7 剤(MFLX、KM、TH、CFZ、高用量 INH、PZA、EB)による
4~6 ヵ月治療後、4 剤(MFLX、CFZ、PZA、EB)による 5~6 ヵ月治療
である(Nunn AJ et al., N Engl J Med 2019;380:1201-1213、Du Y et al., Clin
Infect Dis 2020:71:1047)。有望な 6 ヵ月レジメンとして、BDQ〔400mg/日
2 週間経口投与後に 200mg 週 3 回 24 週間投与(合計 26 週間投与)〕、プ
レトマニド(200mg/日 26 週間経口投与)及び LZD(1200mg/日 26 週間
経口投与、副作用発現の場合は 600mg/日、骨髄抑制、末梢神経障害又は
視神経障害の場合は 300mg/日に減量)について、MDR-TB 及び XDR-TB
の患者における良好な治療効果が示されている。
2)
Harrison’s Principle of Internal Medicine 22nd edition (2025), online version,
“Chapter 183: Tuberculosis” (企業文献 27)
同書において、DR-TB に関する以下の記載がある。
Drug susceptibility testing (DST):
WHO は、普遍的な DST をすべての結核患者に対する現在の標準治療
とみなしており、RFP 耐性は MDR-TB 診断の優れた代替指標であるた
め、すべての 結核菌(M. tuberculosis) の初期分離株に対して RFP につ
いての DST が行われるべきである。RR-TB とみられた際には、DST を
INH 及び主たる second-line 抗結核薬(特に FQ、注射剤)に拡大して迅
速に行うことが、適切な治療レジメンの選択に重要である。
・・・・・市
販の Line Probe 法によるアッセイ(LPA) の迅速性と正確性を考慮し、
WHO は、患者が喀痰塗抹陽性検体又は培養された結核菌分離株を有す
る場合における INH 及び RFP 耐性検出のための LPA 使用を推奨してい
る。これらの推奨が、他の薬剤耐性の特定、及び薬剤耐性の追加発現の
監視における、従来の表現型培養ベースの DST の必要性を排除するも
のではない。同様のアプローチが、FQ 等の second-line 抗結核薬につい
ても開発されている。したがって、WHO は現在、RR-TB 又は MDR-TB
が確定診断された患者から得た分離株における FQ 又は second-line 注射
薬に対する耐性の迅速な検出のため second-line の LPA を表現型培養ベ
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