資料5-1 Ⅳ-203 モキシフロキサシン塩酸塩[15.1MB] (19 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html |
| 出典情報 | 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
者の割合は、BLMZ 群で 89.0%〔標準治療とのリスク差:8.3%(95%CI:-0.8~17.4)、
以下同様〕、BCLLfxZ 群で 90.4%〔9.8%(0.9~18.7)〕、BDLLfxZ 群で 85.2%〔4.6%
(-4.9~14.1)〕、DCLLfxZ 群で 78.8%〔-1.9%(-12.1~8.4)〕、DCMZ 群で 83.2%
〔2.5%(-7.5~12.5)〕
、標準治療群で 80.7%であり、modified intent-to-treat(mITT)
解析対象集団において BLMZ、BCLLfxZ、BDLLfxZ 及び DCMZ の 4 レジメンの標
準治療に対する非劣性が示された(DCMZ レジメンは per-protocol(PP)解析対象集
団で非劣性が示されず)。安全性については、グレード 3 以上の AE の発現割合はす
べてのレジメンで類似していた。
これらの結果から、FQ 感受性のある RR-TB 患者に対して、BLMZ、BCLLfxZ 及
び BDLLfxZ の 3 レジメンは使用可能とする一方で、DCMZ 及び DCLLfxZ の 2 レジ
メンの使用は標準治療との比較から支持されないと考察されている。WHO ガイドラ
イン(2025)では、18 ヵ月超の長期レジメンよりも推奨される 9 ヵ月全経口レジメ
ンとして BLMZ、BCLLfxZ 及び BDLLfxZ の 3 レジメンを挙げている(推奨順位は
BLMZ>BCLLfxZ>BDLLfxZ、「5.(4)学会又は組織等の診療ガイドラインへの記
載状況」の 1)WHO guideline の“Recommendation 2.2”)。
STREAM 試験は、RR-TB(FQ 及びアミノグリコシド系に感受性の肺結核)患者を
対象に実施され、その Stage 1 では、高用量 MFLX(体重 33kg 未満は 400mg/日、33
~50kg で 600mg/日、50kg 超で 800mg/日)を含む 9 ヵ月短縮レジメン(CFZ、EB)が
長期レジメンと比較された。有効性主要評価項目とされた、無作為化後 132 週時点で
転帰不良を示した被験者の割合は短縮レジメン群で 78.8%、長期レジメン群 79.8%、
HIV の状況での調整後の群間差は 1.0%(95%CI:-7.5~9.5)であった(mITT)。短縮
レジメンの標準治療に対する非劣性は、mITT 及び PP の両集団で示されている。安全
性については、グレード 3 以上の AE の発現割合は短縮レジメン群で 48.2%、長期レ
ジメン群で 45.4%であり、同様と考えられた。
この他、WHO ガイドライン(2025)では、9 ヵ月短縮レジメン(BDQ 6 か月投与
含む)の説明に、Ndjeka N らによる後ろ向き観察研究(企業文献 5)が引用されてい
る。同研究では、南アフリカの薬剤耐性結核データベース EDRWeb に登録された RRTB 患者において、BDQ6 ヵ月投与を含む短縮レジメン(「BDQ 群」と称する)と、
注射薬〔カナマイシン(KM)、アミカシン(AMK)又はカプレオマイシン〕を含む短
縮レジメン(「注射薬群」と称する)の間で、24 ヵ月後のアウトカムが比較された(治
療期間はいずれも 9~12 ヵ月)。BDQ 群と注射薬群における治療失敗又は再発、追跡
不能、死亡の被験者割合は、それぞれ、1%及び 2%、6%及び 12%、24%及び 28%
であり、治療成功率は BDQ 群(70%)で注射薬群(57%)よりも 14%高かった(95%
CI:8~20)。同研究では安全性の評価は行われていないが、BDQ は注射薬より安全
で、投与中止に至ることが少ないことを示す知見が、当該調査以前に得られているこ
とを理由として、BDQ を含む短縮レジメンが適格な患者への使用は支持されると考
察している。なお、同研究の 9 ヵ月短縮レジメンでは、MFLX の用量が 10~15mg/kg/
15