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資料5-1 Ⅳ-203 モキシフロキサシン塩酸塩[15.1MB] (130 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00044.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第66回 12/12)《厚生労働省》
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要望番号;IV-203

部腫脹も著明となったため、発症から 30 病日よりセフタジジム(CAZ)点滴を開
始するも効果なく、33 病日に当院内科へ紹介受診となった。画像所見:当院受診
時の頸胸部単純 CT およびエコー検査にて左上頸部に 3 cm 程度の内部構造不均一
な腫瘤性病変、胸水、上肺野を中心とした結節影を認めた。
血液検査所見(当院初診日:33 病日)
WBC 7,600/ul,RBC 314 × 104/ul,PLT 15.8 × 104/ul,
CRP 4.2 mg/dl,Hb 8.2 g/dl
口腔・咽頭・喉頭に明らかな異常を認めず。
経過:東南アジア国籍,透析例といったリスク因子および長引く咳嗽と CT 検査で
の胸部所見から結核を強く疑い検査を施行した。当科へ紹介受診日(34 病日)に
穿刺、黄色透明の漿液 3 cc を細胞診、MIGIT 培養、PCR 検査へ 3 等分量で提出
した。細胞診では特異的所見を認めず、培養は未着(後日結果は陰性)、PCR 検査
も陰性であった。QuantiFERON(QFT-3G)が陽性となったため 39 病日に再穿
刺、黄色調の液体 5 cc を吸引した。検体量不十分の可能性を考え全量を PCR 検査
へ提出した。42 病日に結核菌陽性の報告が届き透析病院にて 4 剤投与が 50 病日
から開始された。エコー検査上、リンパ節は著明に縮小し CRP も低下、治療開始
2 カ月後にはエコー上のリンパ節腫脹は見られず単純 CT にて胸水は消失した。
⑤加賀俊江ほか, 結核性胸膜炎および脊椎炎の治療にモキシフロキサシンが有効で
あった一例.日本透析医学会雑誌 2008;41(S1):760(企業文献 37)
【P-5-131】
結核性胸膜炎および脊椎炎の治療にモキシフロキサシンが有効であったー例
東京都保険医療公社大久保病院腎内科
〇加賀俊江(かがとしえ),越智文美,松田明子,圓谷由紀子,雫淳一,阿部恭知,
遠藤真理子,若井幸子,小倉三津雄
症例は 54 歳男性。糖尿病性腎症にて 2001 年 12 月血液透析導入。2006 年 3 月発
熱、背部痛にて来院。単核球優位の胸水、炎症反応の上昇、胸椎の腫瘍形成、ツ反
強陽性より、結核性胸膜炎、脊椎炎を疑い抗結核薬(INH300mg/日、RFP450mg/
日、EB750mg 透析後、PZA1.2g 透析後)を開始、4 月 24 日胸椎腫瘍掻把術を施行
した。膿からは結核菌 PCR 陽性であった。2006 年 7 月 19 日、AST600IU/l、
ALT408IU/l と薬剤性肝障害が出現、抗結核薬を全て休薬した。2 週間後、RFP を
少量から再開、8 月 25 日 MFLX を開始した。PZA は内服終了し、EB は視神経炎
のため再開しなかった。RFP、MFLX 開始後、炎症反応は陰性化、副作用の出現な
く 2007 年 3 月治療を終了した。結核治療のセカンドラインとして腎不全患者に減
量が不要のニューキノロン系抗生剤である MFLX を使用し、治療に成功したため
報告する。

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