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【資料1-2】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案)の概要 (84 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業

令和7年度予算額
PJ区分

事業概要(背景・目的)

「統合医療」については、多種多様であり、科学的根拠が乏しいものが含まれて
いるとの指摘もあることから、これまで厚生労働科学研究費等において、実態の
把握と新たな知見の創出のための研究が進められてきた。統合医療とは「近代西洋医学を前提として、これに相補・代替療
法や伝統医学などを組み合わせてさらに QOL(Quality of Life:生活の質)を向上させる医療であり、医師主導で行うもので
あって、場合により多職種が協働して行うもの」(平成24年3月『「統合医療」のあり方に関する検討会』 )と定義されている。
統合医療は、その療法は多種多様であるがゆえに、患者・国民や医療界において未だ共通認識が確立していない状況にあ
るため、安全性・有効性等に関する科学的知見の集積を図り、必要な情報を広く発信し、患者・国民及び医療者が各種療法
を適切に選択できるようにすることなどが求められている。
本事業において、国民の健康保持や治療・予防法の選択肢、 及び医療従事者が選択しうる予防・診断・治療法等の範囲
を拡大するとともに、医療の質の向上を図ることを目的として、統合医療における漢方、鍼灸及び各種療法に関する各研究
を推進することによって、安全性・有効性等の観点から科学的根拠に基づく新たな質の高い臨床研究への展開に資する知
見を創出し、その成果を患者・国民及び医療従事者などに還元することを目標とする。

医薬品
医療機器・ヘルスケア
再生・細胞医療・遺伝子治療
感染症
データ利活用・ライフコース
シーズ開発・基礎研究
橋渡し・臨床加速化
イノベーション・エコシステム


101,353千円
予算額(千円)
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令和8年度概算要求のポイント
○ 統合医療(東洋医学)分野の研究者については、臨床研究の経験不足・研究者の人材不足等から相互育成・醸成が難しいことなどが課題となっている。より質の高い臨床研
究の推進、及び新たなテーマの科学的根拠の収集と知見の創出などに向けて、プロトコール作成研究を優先的に推進し、プロトコール作成研究から臨床研究へと継続して支援
する機会を増やすための研究を推進する。
○ 統合医療(東洋医学)分野の研究者については、研究者の人材不足等から基礎研究による確かな科学的知見の創出が難しいことなどが課題となっている。より質の高い基礎
的研究の充実に向けて、若手研究者を中心に基礎的研究を推進し、新たなテーマの科学的根拠の収集と知見の創出、及び、若手研究者の育成を行うための研究を推進する。
○ 統合医療のうち、特に漢方については、漢方専門科に限らず、内科(総合診療科等)、婦人科、泌尿器科等の幅広い診療科で広く処方されているが、領域を横断した使用実
態の全体・詳細及び処方にあたって診断・対象となった病態や症状等の体系整理はされていない。また、東洋医学特有の理論体系が活用されておらず、これまでの研究等でも
十分に客観化されていないのが現状である。漢方の処方実態など統合医療の臨床における領域横断的な使用実態や体系整理に向けた研究の推進、さらに東洋医学特有の理
論体系である「証」を活用した臨床研究を推進する。
○統合医療の推進にあたっては、多職種協働によるチーム医療・タスクシェア、及び統合医療や研究開発を担う人材育成が重要となる。漢方や鍼灸等の統合医療に関して、適
正かつ体系的な情報把握や実践的かつ十分な学びの機会が得られることによって、漢方等を処方する医師や統合医療を受ける患者を取り巻く医療関係職種が十分な知識・理
解のもとに対応・支援できるよう、ICT等を活用し、データ基盤の整備・構築、漢方等の専門医ではない医師による適正かつ安全な処方・使用のためのアルゴリズム作成やガイド
ラインへの収載、さらには実践的な教育プログラムの開発などに向けた研究を推進する。

これまでの成果概要等



(※)アウトプット、アウトカムについては、医療分野研究開発推進計画(令和2年3月27日決定、令和3年4月6日一部変更)を元に記載

厚労省「統合医療」情報発信サイト(e-JIM)への科学的根拠資料の公表
「「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業(AMED)」
【研究開発成果報告書の公表】

年度
件数

平成29 平成30 令和元 令和2 令和3 令和4 令和5
15

15

11

13

14

12

14

【ゲノム・データ基盤】
<アウトプット>
・非臨床POCの取得件数(令和2~6年度) 3件
・臨床POCの取得件数 (令和2~6年度) 2件
<アウトカム>
・臨床的に実用可能なバイオマーカー等の開発件数 (令和2~6年度)5件

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