具体的な研究内容等
・慢性の痛み解明研究事業では、「今後の慢性の痛み対策について（提言）」（平成22年9月）に基づき総合的な痛み対策を遂行している。
・痛みは慢性化するに従い、罹患部位の器質的異常や身体機能だけの問題ではなくなり、精神医学的要因、心理学的要因、社会的な要因が複雑に関与
して、痛みを増悪させ、遷延させることになる。その結果、生きがいの喪失に加え、労働力確保の困難や社会的損失が生じ得る。そのため、痛み診療において
は、診療科の枠組みを超えた総合的かつ集学的な対応が求められる。
・継続課題として、プリン作動性化学伝達の出力装置を標的とした神経障害性疼痛の発症・慢性化メカニズムの解明と予防基盤の確立、先端的遺伝子改
変技術を応用した線維筋痛症病態の多次元解析とバイオマーカーおよび新規治療法の探索、心理社会的ストレスによる慢性疼痛増悪メカニズムの解明、
痛みの評価のを実施する。
・R8年度に公募を行う新規課題として、痛覚変調性疼痛の病態解明や治療法につながる研究開発、神経障害性疼痛の発症維持メカニズム解明や有効な
治療薬につながる研究開発、の実施を予定している。その結果、痛みとの共存が可能となり、労働力の確保や経済活動の活性化に繋がることが期待できる。
慢性の痛み
（筋骨格系機能低下）

社会的損失
労働力確保困難
生きがいの喪失

病態解明
痛みの評価の確立
治療法の確立

経済活動の活性化
労働力確保
痛みとの共存

期待されるアウトプット、アウトカム
（令和７年度～令和１１年度）
【期待されるアウトプット】
論文数（Top10%論文） １件
全論文数 30本(※謝辞あり)
優れたシーズの発展・継続支援件数 １件
【期待されるアウトカム】
医療等に実装された件数 1件
慢性の痛みの評価指標の構築および治療の最適化を目指すことで、障害や疾病の特性等に応じて最大限活躍できる患者のQOLの
向上に貢献する。

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