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【資料1-2】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案)の概要 (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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具体的な研究内容等

プロジェクト④(ゲノム・データ基盤)

遺伝要因がピロリ菌感染の胃がんリスクを高めることを解明
-ピロリ菌除菌によりその高まったリスクを低減できる可能性-

がんリスクに対する環境要因・遺伝要因の公衆衛生学的インパクトを評価する大規模分子疫学研究(R2~R4)
愛知県がんセンター 松尾 恵太郎

研究内容

日本の11,000人以上の胃がん患者群と44,000人以上の非がん対照群を用いた世界最大
規模の症例対照研究を行い、胃がんのリスクに関連する遺伝子の存在とその特徴を示し、それらの遺伝子の
病的バリアントがヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)感染による胃がんのリスクを増強させていることを明らかにし
た。また、相同組換え修復機能に関わる遺伝子群の病的バリアント保持者は、非保持者と比較して、ピロリ菌
除菌により胃がんのリスクをより一層低減させることができる可能性が示された。本研究成果は、診断の精度
向上、原因遺伝子を標的とした治療法開発、より適切な胃がんの予防対策など、胃がんのゲノム医療に貢献
すると期待できる。【ゲノム創薬基盤推進事業との共同研究】

病的バリアントとピロリ菌感染情報を組み合わせて算出した胃がんのオッズ比
プレスリリース:https://www.riken.jp/press/2023/20230330_1/index.html
Yoshiaki Usui、N Engl J Med 2023; 388:1181-1190

動体追尾技術と複合回転技術の融合による革新的放射線治療技術の開発と臨床評価 (R6~継続中)
国立大学法人京都大学 溝脇尚志

研究内容

本研究課題では、令和5年7月に薬事承認、販売開始されたOXRAY(株式会社日立ハイテク)
によるジンバル照射ユニットを併用したDSA照射法の有用性と実行可能性・安全性を検証するため、広範な標
的を対象に適用拡大すべく照射技術、ジンバル併用型DSA照射法の有用性を検討し、臨床試験に展開する。
さらに、先行して開始する動体追尾VMAT臨床試験にジンバル併用型DSA照射法を導入し、OXRAYでしか実
現できない新たな照射法(動体追尾DSA-VMAT)を実装する。将来的には、本照射技術の有用性を示すこと
で国内外への急速な装置の普及、ならびに今後の多施設共同研究への展開を目指す。
プレスリリース:https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2023/07/0719.pdf

標準的乳がんラジオ波熱焼灼療法開発に係る多施設共同試験 (H27~R5)
国立病院機構東京医療センター 木下貴之

研究内容

早期乳癌へのラジオ波熱焼灼療法の有効性の検証と標準化に向けた多施設共同研究RAFAELO試験
(NCCH1409試験)
本試験は腫瘍の大きさが 1.5 ㎝以下の単発、触診及び画像診断による 腋窩リンパ節転移及び遠隔転移を認めない限
局性早期乳がんの患者さんを対象にCool-tip RFAシステム Eシリーズを用いたRFAの有効性・安全性を評価する第III相
医師主導特定臨床研究である。RAFAELO試験の短期的有効性および安全性の結果が評価され、R5年7月7日に早期乳
癌へのRFAの適応拡大およびR5年12月1日に早期乳癌へのRFAの保険収載が承認された。先進医療制度下で行われ
た特定臨床研究の成果を活用した医療機器の薬事承認の取得は本邦初である。

期待されるアウトプット、アウトカム

早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法による切らない治療が
薬事承認・保険適用を取得

プレスリリース:
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2023/1215/index.html

(※)アウトプット、アウトカムについては、医療分野研究開発推進計画(令和2年3月27日決定、令和3年4月6日一部変更)を元に記載

④ゲノム・データ基盤プロジェクト【期待されるアウトプット、アウトカム】令和6年度末迄の達成状況(括弧内は令和6年度までの達成目標)
【アウトプット】
・臨床POCの取得件数 21件(5件)
・研究成果の科学誌への論文掲載状況(インパクトファクター5以上) 1,128件(150件)
・研究成果の科学誌(インパクトファクター5未満等の他の科学誌)への論文掲載 1,049件(-)

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