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【資料1-2】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案)の概要 (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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認知症研究開発事業

令和7年度予算額
PJ区分

事業概要(背景・目的)

2024年1月に施行された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」に
おいて、共生社会の実現に資する研究等の推進およびその成果を国民が享受できる環境整備が基本理念の一つとして掲
げられ、2024年12月に策定された認知症施策推進基本計画においては、アルツハイマー病に加えて、レビー小体型認知症
や前頭側頭型認知症、脳小血管病や高齢者タウオパチー等病態未解明である認知症の病態解明・診断法・治療法・介護方
法の開発につながる研究を推進することが示されている。本研究事業では、引き続き認知症の本態解明、予防、診断及び治
療などの基礎研究及び臨床研究等を進めるとともに、発症前の先制治療の可能性について追求しながら大規模遺伝子解析
や国際協働も目的とした高品質なコホートを全国に展開して、臨床研究の推進に寄与する支援体制を強化し、根本的治療薬
や効果的な症状改善法や有効な予防法の開発に繋げる。

1,229,825千円
予算額(千円)

医薬品
医療機器・ヘルスケア
再生・細胞医療・遺伝子治療
感染症
データ利活用・ライフコース
シーズ開発・基礎研究
橋渡し・臨床加速化
イノベーション・エコシステム


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令和8年度概算要求のポイント
応用研究分野においては、新たな認知症治療法の開発に向けて、令和6年度より、「アルツハイマー病を対象とした新規治療薬の研究」及び「アルツハイマー病以外の認知症疾患を対象とした新
規治療薬の研究」を開始している。令和8年度は3年度目に当たり、これらの研究を継続するとともに令和8年度には追加公募を実施する予定。
臨床研究分野においては、令和5年度より疾患修飾薬投与者追跡レジストリの構築研究を開始した(継続)。令和6年度より「認知症研究プラットフォーム構築研究」「DCTの概念を活用した分散型検
査体制構築研究」を開始した(継続)。令和7年度にはアミロイド関連画像異常からアルツハイマー病の病態解明を進めるための研究として「アルツハイマー病におけるアミロイド関連画像異常(ARIA)
のリスクファクターに関する臨床的研究」を推進した。令和8年度には、遺伝性認知症コホートデータを活用した病態解明研究(新規)、住民コホートデータを活用した認知症の病態解明研究(新規)、
アルツハイマー病の疾患修飾薬に関連するゲノム研究(新規)、プレクリニカル期/MCI期の層別化研究(新規)を推進する。
基礎研究分野においては、 ヒトおよびヒト由来生体試料を対象とする病態解明研究は重要であることから、ターゲット分子の異なるかたちでのシナプス機能障害(脱落)と神経細胞死を引き起こすメ
カニズムを明らかにするための研究開発を推進する(継続)。また、令和6年度より、ADおよび非AD認知症において、客観的で簡便であるバイオマーカーの開発を目指し、早期診断法・治療効果測定
法に資するバイオマーカー探索を行い、開発・検証を行う(継続)。令和7年度には、アミロイド関連画像異常からアルツハイマー病の病態解明を進めるための研究として「ヒト試料を活用したアルツハ
イマー病におけるアミロイド関連画像異常(ARIA)発生メカニズムの解明研究」開進した。(継続)認知症診療に資するバイオマーカー開発研究については継続的に推進していく(継続・新規) 。

これまでの成果概要等

(※)アウトプット、アウトカムについては、医療分野研究開発推進計画(令和2年3月27日決定、令和3年4月6日一部変更)を元に記載



<ゲノム・データ基盤PJ>
○認知症疾患コホートを活用したゲノム統合解析による認知症層別化と脳内病態メカニズムの解明研究において、全ゲノム配列解析から日本人特異的に見られるアルツハイマー病発症に関わる
HLAハプロタイプを発見、また多因子リスクスコア構築により日本人アルツハイマー病の遺伝的リスクの解明に寄与した。 ○「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究」では前向
きコホート被験者の保存血漿サンプルを用いて、認知症、特にアルツハイマー病(AD)の多項目バイオマーカー(ATN)を網羅的に測定し、リアルワールにおけるバイオマーカーの変動と環境要因、ゲノム情
報、認知機能、脳萎縮等との関連を縦断的に解析した。 ○「認知症前臨床期を対象とした薬剤治験に即刻対応できるコホートを構築する研究」では、アルツハイマー型認知症前認知症期を主対象とする
治験対応コホート構築のためウェブスタディ(オンラインでの検査)の令和6年3月11日時点で登録者数は14,106名、オンサイトスタディ(来院しての詳細な検査)は累計681名を登録した。
<疾患基礎基盤研究PJ>
○「アルツハイマー病早期発見に資する新規血液診断マーカ―の確立と診断法開発に関する研究」(令和2
~4年度)、「反応性アストログリオーシスを定量化する新規画像バイオマーカーの研究開発」 (令和3年度
~5年度) 、「非病変蛋白脳画像と液性バイオマーカーを取り入れた早期認知症の層別化研究」 (令和3年
度~5年度)により、認知症診断や層別化に資するバイオマーカーの開発を推進した 。
○「ヒト由来データ・試料を活用した認知症疾患の病態メカニズム解明に向けた研究」(令和4年度~)、「臨
床サンプル・データを用いた認知症性疾患の病態解明を目的とする研究」 (令和5年度~)により、認知症
性疾患の病態解明につながる研究開発を推進した。

<ゲノム・データ基盤PJ>アウトプット(令和2年度~令和6年度)
・研究成果の科学誌(インパクトファクター5以上)への論文掲載件数 60件
・研究成果の科学誌(インパクトファクター5未満等の他の科学誌)への論文掲載状況(管理指
標)
・新たな疾患関連遺伝子・薬剤関連遺伝子の同定数 1件
<疾患基礎研究PJ>アウトカム(令和2年度~令和6年度)
・シーズの他の統合プロジェクトや企業等への導出件数 1件以上

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