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【資料1-2】令和8年度研究事業実施方針(AMED研究)(案)の概要 (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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これまでの成果概要等
令和6年度において、拡張型心筋症に対する他家iPS細胞由来心筋細胞シートを用いた医師主導治験や、子宮頸がんに対する他家iPS細胞由来
HPV抗原特異的細胞傷害性T細胞を用いた医師主導治験が開始されるなど、実用化への進展が見られた。引き続き、臨床研究又は治験に移行す
る研究課題を支援することで、再生医療等の実用化を推進する。
①臨床研究・治験に移行した研究開発(令和6年度末) 4件、②承認申請・承認等に至った研究開発 (令和6年度末) 0件、
③特許申請・登録等に至った研究開発 (令和5年度末)3件【R6は未集計です】 、④基礎から実用化までの切れ目のない支援の実施(令和6年度末) 4件

角膜上皮幹細胞疲弊症※に対する
他家iPS細胞を用いた臨床研究

パーキンソン病※に対する他家iPS細胞
を用いた医師主導治験

(大阪大学・西田 幸二 教授)
※外傷や炎症等が原因で、角膜上皮の幹細胞が傷つき、
新しい角膜上皮を供給できず視力低下をきたす角膜疾患の総称
重症の角膜上皮幹細胞疲弊症に対して、他家由来iPS細胞から
角膜上皮細胞シートを作製し、移植する臨床研究。
4例の患者に移植する First in Human 臨床研究を完了。
重篤な有害事象は認めず、全例で角膜上皮幹細胞疲弊症の病期の改
善、矯正視力の向上、角膜混濁の減少が認められた。

(京都大学・髙橋 淳 教授)
※脳のドパミン神経細胞が減少することにより、
手足のふるえやこわばり、運動障害などが生じる疾患
パーキンソン病に対して、他家由来iPS細胞からドパミン神経前駆細
胞を作製し、移植する医師主導治験。
全7例の患者に移植を実施、令和6年7月に治験を完了。
住友ファーマ社が国内承認申請準備中。
米国において、令和5年11月に医師主導
治験(カリフォルニア大学)、令和6年3月に
企業治験(住友ファーマ社)を開始。

ヒトiPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞

虚血性心筋症に対する他家iPS細胞由来
心筋細胞シートを用いた医師主導治験
(大阪大学・澤 芳樹 名誉教授)
重症の虚血性心筋症に対して、他家由来iPS細胞から心筋細胞シート
を作製し、移植する医師主導治験。
令和5年3月、全8例の患者への移植を完了。クオリプス社が国内承
認申請に向けて準備中。
令和6年5月、適応拡大として、拡張型心筋症に対する医師主導治験
を開始。(研究代表:大阪大学・宮川 繁 教授)

子宮頸がんに対する他家iPS細胞由来HPV
抗原特異的細胞傷害性T細胞を用いた医師
主導治験
(順天堂大学・安藤 美樹 教授)
ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原を認識する細胞傷害性T細胞を持つ
ドナーから末梢血を採取し、一度iPS細胞にして再び細胞傷害性T細胞
に誘導することで細胞を若返らせ、抗腫瘍効果を高め、更に、ゲノム編
集技術によりHLAクラスⅠを改変し、免疫拒絶反応の回避を目指す次
世代型iPS細胞製品。
令和7年1月から、HPV16型陽性の子宮頸がん患者を対象に、医師主
導治験を開始。
iPS細胞技術

23

ゲノム編集技術
ドナー末梢血由来HPV特異的T細胞
iPS細胞由来(若返り)HPV特異的T細胞