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【参考資料2-3】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)薬剤耐性菌感染症の抗菌薬適正使用編 (84 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

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薬剤耐性菌感染症の抗菌薬適正使用編

(iii) 治療薬に関する既存のエビデンス
S. maltophilia の治療レジメンの有効性を比較したランダム化比較試験はなく、エ

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第四版

ビデンスは観察研究によるものである。

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ST 合剤



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薬剤感受性について、259 施設が参加し 1997~2016 年まで実施された国際研究で

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は、ST 合剤の感性率は 2001~2004 年が 97.2%に対して 2013~2016 年が 95.7%と、

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大きな悪化がなかった 94。一方、薬物動態に関する近年の研究からは、ヒトでの高

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用量(TMP 15~20 mg/kg/day)に相当する量を用いても、十分な殺菌力が得られな

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いことがわかってきた エラー! 参照元が見つかりません。,エラー! 参照元が見つかりません。。また、観察研究に

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おいて他剤が臨床的な有効性で同等であるとする報告が複数ある(以下、各薬剤の

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項目に詳述)。そのため、S. maltophilia 感染症治療における ST 合剤の位置付けは相

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対的に低下している。

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レボフロキサシン

16

ST 合剤との有効性を比較した複数の観察研究では エラー! 参照元が見つかりません。-159、死亡

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率や臨床治癒率等のアウトカムが同等であったと報告されている。また、14 の観察

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研究・663 例を対象としたメタ解析において、フルオロキノロン(シプロフロキサシ

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ン又はレボフロキサシン)は ST 合剤よりも有意に死亡率が低かったが(25.7% vs

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33.4%, [オッズ比(OR):0.62, 95% 信頼区間(CI):0.39-0.99])、菌血症に限ると死

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亡率の差は有意ではなかった 160。

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テトラサイクリン系抗菌薬

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ミノサイクリンエラー! 参照元が見つかりません。,エラー! 参照元が見つかりません。-163 及びチゲサイクイリ

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ンエラー! 参照元が見つかりません。,エラー! 参照元が見つかりません。は複数の観察研究において、ST 合剤と

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比較して死亡率や臨床治癒率に差がなかったと報告されている。一方、報告によっ

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ては、再燃が ST 合剤よりも多いとするものエラー! 参照元が見つかりません。、フルオロキノロン

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と比べ死亡率は変わらないものの臨床的・微生物学的な有効性が劣ったとするもの

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もあるエラー! 参照元が見つかりません。。

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セフィデロコル

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S. maltophilia 感染症における他剤との比較研究は執筆時点で見つからなかった。

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免疫不全患者の多剤耐性グラム陰性菌感染症におけるセフィデロコルの治療効果を

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調べた研究(CEFI-ID)では、114 例中 24 例を S. maltophilia が占め(うち 13 例は単

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