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【参考資料2-3】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)薬剤耐性菌感染症の抗菌薬適正使用編 (34 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

第四版

薬剤耐性菌感染症の抗菌薬適正使用編

1

ることから ST 合剤が第一選択とされ、広く使用されてきた 37,174。一方、腎障害や

2

肝障害、輸液負荷や高カリウム血症、骨髄抑制、皮疹といった副作用が ST 合剤によ

3

る治療の懸念点であり 175,176、さらに近年、ST 合剤の PK/PD データにも懸念がある

4

ことが複数報告されたエラー! 参照元が見つかりません。-エラー! 参照元が見つかりません。。ST 合剤以外の治療

5

薬の選択肢として、ミノサイクリン、レボフロキサシン等のフルオロキノロン系抗

6

菌薬、セフィデロコル、及びアビバクタム/セフタジジムとアズトレオナムの併用療

7

法が挙げられる(それぞれの薬剤におけるエビデンスは付録を参照)エラー! 参照元が見つかり

8

。しかし、フルオロキノロン系抗菌薬では治療中の耐性化のおそれ 176,182、テト

ません。

9

ラサイクリン系抗菌薬では分布容積の大きさにより血中濃度が上がりにくい 160、と

10

いう懸念がそれぞれある。また、近年承認されたセフィデロコルは in vitro での非常

11

に高い感性率を誇るが エラー! 参照元が見つかりません。,エラー! 参照元が見つかりません。、有効性の根拠とな

12

る臨床データは非常に乏しい。そのため、併用療法の優位性を示す十分なデータは

13

ないものの 185、2024 年度版の IDSA ガイダンスでは、ST 合剤、ミノサイクリン、

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レボフロキサシン、セフィデロコルのうち感性を示す 2 剤の併用療法を初期治療と

15

して推奨している 37。また、代替レジメンとして、アビバクタム/セフタジジムとア

16

ズトレオナムの併用を推奨しているが、こちらも根拠となる臨床データは乏しい 37。

17

なお、本菌は内因性に複数の β-ラクタマーゼを有していることから、セフタジジム

18

は、重症度を問わず治療に用いるべきではない 37。

19
20

表 9.

Stenotrophomonas maltophilia に対する抗菌薬の主な選択肢 37

薬剤名

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22
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投与法

ST 合剤(点滴)

AmpC 産生腸内細菌目細菌の項参照¶

レボフロキサシン

AmpC 産生腸内細菌目細菌の項参照¶

ミノサイクリン

Acinetobacter 属の項参照¶

チゲサイクリン

CRE の項参照¶

セフィデロコル

CRE の項参照

アズトレオナム

カルバペネム耐性緑膿菌の項参照¶

アビバクタム/セフタジジム

CRE の項参照¶

※添付文書上の適応菌種に S. maltophilia が含まれているのは、ミノサイクリン注とセフィデロコルのみ。

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