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【参考資料2-3】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)薬剤耐性菌感染症の抗菌薬適正使用編 (72 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

第四版

薬剤耐性菌感染症の抗菌薬適正使用編

In vitro での活性
推奨投与量
(肝腎機能正常者)

NonCPCRE

CPE
(IMP
型を想
定)

アズトレオナム

点滴静注 1 回 2 g
8 時間毎
(1 回あたり 3 時間
かけて投与)¶57
添付文書 1 日最大
4 g まで

×



In vitro では、アズトレオナムは IMP 型を含む
MBL に対して活性を有する。ただし、CPE の多
くはカルバペネマーゼと共に ESBL や AmpC 等
別の広域 β-ラクタマーゼを共産生するため、それ
らによってアズトレオナムは加水分解されてしま
い、結果的に耐性を示すことが多い。アビバクタ
ム/セフタジジムをアズトレオナムと併用するこ
とで、アビバクタム/セフタジジムによって
(CPE が共産生する)ESBL や AmpC 等の広域
β-ラクタマーゼを阻害し、アズトレオナムが加水
分解されることを回避し、その活性を MBL に発
揮させることが理論上は成立し、また in vitro の
データでも NDM 型 MBL を中心に両剤の併用に
よる MBL の阻害効果が報告されている 58,59。臨
床研究でも両剤の併用療法は既存薬(コリスチン
やアミノグリコシド系を軸とした治療)と比して
MBL 型 CPE 感染症の治療予後を改善することが
示されている 60。併用療法は同時投与が原則で、
IDSA ガイダンスエラー! 参照元が見つかりません。では Y 字
管の利用が推奨されている。代替案は 2 つのルー
トからの同時投与、あるいは中心静脈等の複数ル
ーメンからの同時投与であるがいずれにせよ煩雑
な作業となる。また、併用療法時のアズトレオナ
ムは PK/PD 上は、6→8 g/日への増量(この場合
は両剤ともに 24 時間の持続投与)にとって殺菌
効果が高まることが指摘されている 61 が、健康成
人を対象とした第 1 相試験では、アズトレオナム
の高用量(6~8 g/日)投与群で高頻度(17/32
例)に肝障害が出現している点は懸念される 62。
アズトレオナムの添付文書上の最大投与量は 2~
4 g/日であるが、MBL 産生菌感染症において、こ
の投与量での検討は皆無である。

セフィデロコル

点滴静注
1 回 2 g 8 時間毎
(1 回あたり 3 時間
かけて投与)
CCr≥120 mL/min の
患者では 1 回 2 g 6
時間毎(1 回あたり
3 時間かけて投与)
に増量





MBL に対して唯一単剤で活性を有する抗菌薬で
あり、その活性を MBL に温存するために、その
他の CPE 及び non-CP-CRE 感染症では使用を控
える必要がある。
重症患者等で、腎クリアランスが過剰亢進
(augmented renal clearance:ARC)している患
者では、左記のように 1 回 2 g 6 時間毎に増量が
必要。

アビバクタム/
セフタジジム

点滴静注
1 回 2.5 g 8 時間毎
(1 回あたり 3 時間
かけて投与)エラー! 参



×

Non-CP-CRE に対して、新規 β-ラクタム系抗菌
薬の中で最も感性率が高い 56。
MBL 型 CPE に対するアズトレオナムと併用療法
に関しては、アズトレオナムの項を参照。

抗菌薬名

照元が見つかりません。

72

留意点