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参考資料3_医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (171 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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4. 学外実習協力医療機関
モデル・コア・カリキュラムに掲載された、地域の実情に応じた医療・保健・福祉・介護の現状及び課題を理
解し、医療の基本としてのプライマリ・ケアの実践、ヘルスケアシステムの質の向上に貢献するための能力を獲
得する方法として、病診連携・病病連携、地域の救急医療、病院前救護体制・メディカルコントロール、緊急度
判定体系、在宅医療、多職種連携のチーム医療、地域における疾病予防・健康維持増進の活動を体験することが
考えられるため、学外の医療機関に実習協力を依頼し、学生を派遣する必要がある。
また、大学病院は学外施設に比べて癌など特定の患者の割合が高く、高度先進医療機関として、診断や治療が
困難な複雑あるいは稀な病態や、先進的な医療研究の目的のための検査治療方針である患者等、学外施設とは異
なる症例が多く集まる傾向がある。従って、一般に頻度の高い症候・疾患や、初期・二次救急、あるいは一般レ
ベルの検査治療等、モデル・コア・カリキュラムにおいて臨床実習で経験すべきとされる病態や疾患を全学生が
経験するためには、臨床実習の全期間を大学病院だけで行うのではなく、積極的に学外の実習協力機関へ配属し
た方がよいとの意見がある。
また、臨床推論の学修を実践的に始める環境として、比較的長く複雑な病歴をもつ患者が集まりやすい大学病
院よりも、比較的短く単純な病歴の患者が集まりやすい学外の実習協力機関の方が適しているとの意見もある。
一方、実習期間を長くし、かつ大学病院の負担を軽減するため、学外施設に臨床実習を一部委託するなどの工夫
をしている大学の事例が報告されている。
以上から、各大学は、大学病院及び学外実習協力医療機関における経験可能な症例をモデル・コア・カリキュ
ラム別表 5「主要症候」を参考に調査し、現状で必修目標とする経験症例が不足する場合には、必要に応じて大
学病院の診療部門の再構成を提案するとともに、密接な教育連携の下、学外実習の協力医療機関への配属も検討
することが望ましい。
学外実習協力医療機関での臨床実習を実施する際は、医学部と学外実習協力医療機関の両機関との間で以下を
協議し、協定書を締結する。指導医の委嘱については、必要に応じて臨床教授制度等を利用することが考えられ
る。
(1)必修あるいは共通学修目標、診療参加型臨床実習であることの詳細、評価方法、実習をめぐる危機管理の体
制や対応方針等について取り決める。
(2)学生の交通費や宿泊施設等について個別に検討する必要がある。
○○大学医学部学外実習協力医療機関における臨床実習に関する協定書(例)
(目的)
第 1 条 この協定は、○○大学医学部(以下「学部」という。)が、○○病院(以下「病院」という。)の協力を
得て、医学科学生(以下「学生」という。)の臨床実習の充実を期することを目的とし、○○大学医学部長(以
下「学部長」という。)と«病院名»長(以下「病院長」という。)との間で協定を締結する。
(協力内容)
第 2 条 学部は病院に対し、臨床実習指導にかかる協力を文書により依頼し、病院はその諾否について回答
するものとする。
2 前項の臨床実習指導に当たっての責任は学部が負い、診療に関する責任は病院が負うものとする。
(学生の資格)
第 3 条 病院で臨床実習を行うことのできる学生は、その能力を有するものであることを共用試験の合格及
びその他適切な方法で適正に資格認定された者とする。
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