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参考資料3_医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (117 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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3) 形成的評価と総括的評価
形成的評価は学修の過程で実施し、学修者に到達目標の達成に不足している点を気づかせ、改善を促すこと
を目的とする。指導者から学修者へ効果的なフィードバックを行うには、対象の明確化や適切な頻度とタイミ
ングが重要である。総括的評価は学修過程の終了時期に実施し、学修者が到達目標(合格水準)に到達している
かの判定を目的とする。医学教育における適切な総括的評価の実施は、大学や資格付与機関が社会に対して果
たすべき重要な責務であり、単位認定試験、進級判定、卒業試験、共用試験や医師国家試験が該当する。
4) 評価の妥当性・信頼性と実務的要素
評価の質を規定する科学的概念として、妥当性と信頼性がある。妥当性とは、評価すべき資質・能力を正し
く評価できているかを示す概念である。資質・能力の有無や程度を一般化して結論できる評価であるか、とい
う表現も可能である。評価内容と学修領域の一致性だけでなく、評価ツールの質、評価の管理・運営方法、さ
らには評価による学修者、指導者及び組織への影響を含め、多面的な根拠から検証されるべき概念である。信
頼性とは、評価を行った際、項目、時間、評価者等の間で評価に再現性や一貫性があるかを意味する。評点の
信頼性の検証はしばしば α 係数や一般化可能性理論等を用いて行われる。とくに大人数を対象とする試験で
は検証する必要がある。妥当性の一部とみなす場合もある。さらに、実際の評価には、これらの科学的概念だ
けでなく、実行可能性や教育的インパクトといった実務的要素も影響する。実行可能性とは、その評価計画に
対する人的・物的資源の準備のしやすさ、当事者の評価制度への理解度・受容度であり、導入しやすさを規定
する。教育的インパクトとは、その評価の内容、手法、比重、結果の伝達等が学修者の行動に及ぼす影響であ
り、望ましい学修行動を指向させられるように計画する。評価を有効に機能させるためには、妥当性・信頼性
と実務的要素のバランスを取って設計する必要がある。
5) 評価におけるブループリント
評価におけるプループリントとは、評価する領域から体系的に試験問題や課題が作られ、得られたデータが
評価するべき資質・能力を網羅していることをあらかじめ示した設計書である。ブループリントには、対象と
なる領域の内容、評価する学修成果の記述、評価方法、問題数、得点の配分等が記載される。ブループリント
は評価の妥当性を示すために必須である。
コラム「Programmatic Assessment」
連続的な学修者の能力・資質の成長において、ある時点での限られた評価方法による能力・資質の判定は
妥当でないという観点で確立された学修者評価の概念である。教育プログラムの質評価の意味ではない。以
下の 4 つの特徴が含まれる概念である。①学修者評価はカリキュラム中の異なる時点で、複数回、多様な方
法で行われる設計を目指す。②単回の評価結果は学修者の自己分析や教育者からのフィードバック(形成的評
価)を含むメンタリングに活用され、定量的・叙述的情報として残す。③進級や卒業等の重要な判定(総括的
評価)は、複数回の多様な評価結果の定量的・叙述的情報を包括的に取り入れ集約する。評点の単なる合算に
は基づかない。④重要な判定はメンタリングや教育指導に直接関わらない複数のステーイクホルダーによる
合議によって行い、その真正性を高める。カリキュラムの中で①~④で特徴付けられた評価がプログラム化
された体系をとる(図)。

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