福祉用具の事故防止に向けた体制強化に関する調査研究事業 報告書 (171 ページ)
出典
公開元URL | |
出典情報 | 福祉用具のサービス提供におけるPDCAの適切な実施等について(7/10付 事務連絡)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
福祉協会
老健事業
報告書 【パイロット版】
2. 多職種連携に期待される取組
多職種連携(チームアプローチ)に重要なことは、まずは多
多職種で利用者の生
活を把握することです。福祉用具専門相談員は、利用者・家族が在宅生活におい
て困っていることへの支援として福祉用具を提供し、利用者の情報を基に福祉用
具を選定します。他職種から福祉用具専門相談員に利用者の情報を提供する際に、
利用者の生活動線や活動(通所介護、通所リハビリテーションなどの利用してい
る介護サービス等)に関する情報の共有に留まってしまうケースも多く見られま
すが、利用者のより良い在宅生活に向けて福祉用具を安全に利用して活用いただ
利用者の1日の生活スタイル(どこで過ごす時間が長いのかなど)
くためには、利
を多職種で把握・共有することが大切です。例えば、特殊寝台を使用する利用者
の日中の過ごし方が、テレビを見て過ごすことが多い場合と、庭のお花を見るの
が好きな場合では、同じ家でも特殊寝台の配置位置は異なりますし、配置場所に
よって注意点やリスクも異なる可能性があります。職種によって利用者との関わ
り方や関わる時間帯が異なることも多いため、各職種で把握していることや気づ
きを他職種と共有することが求められます。
1日の生活スタイルを共有する場合、介護支援専門員が作成する「週間サービ
ス計画表」
(居宅サービス計画書標準様式【第3表】 ※本手引き「V 参考資料」
に掲載しています)や、総務省統計局が使用している社会生活基本調査「生活時
間調査票」1を参考にして活用することができるでしょう。
利用者・家族をチーム全体で支援していくため、互いに積極的な情報発信・情
報収集が期待されます。
事故、ヒヤリ・ハットの原因は?
福祉用具が関与する事故やヒヤリ・ハットが発生する原因としては、福祉用具自体の不
具合(故障や破損)
、操作方法や使用場所の誤りなど様々です。実際に事故が起こった/
起こりそうになった場面の情報こそ共有されるべきであり、福祉用具専門相談員のみが
再発防止策を検討すればよいというものでもありません。多職種が気づいた情報や、発
見した事実を全員で事故防止もチームアプローチで対策いただくことを期待します。
1
総務省統計局「令和 3 年社会生活基本調査」調査票 A/調査票 B
(https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/gaiyou.html 閲覧日:令和7年3月1日)
35
169
169