福祉用具の事故防止に向けた体制強化に関する調査研究事業 報告書 (167 ページ)
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出典情報 | 福祉用具のサービス提供におけるPDCAの適切な実施等について(7/10付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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福祉協会
老健事業
報告書 【パイロット版】
ことが福祉用具専門相談員に求められています。下表では実際に発生した事故や
ヒヤリ・ハットが発生した際の再発防止策の検討状況・検討結果を一例としてご
紹介しますので、参考にしてください。
図表 11
事故情報やヒヤリ・ハットの再発防止策の検討結果(例)
種目
車いす
事故、ヒヤリ・ハットの概要
電動車いすで横断歩道を走行中
に、右折してきた車と接触事故が
起こった。
車いす
デイサービスの送迎時にバックサ
ポートが折れた。
特殊寝台 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の利
用者で、たん吸引の際などベッド
を背上げしないといけないが、通
電しなくなりベッドが動かなくな
った。
手すり トイレ立ち座りのため天井つっぱ
りタイプの手すりを使用。利用者
の体重が 100kg近くあるため手
すりに全体重のせ立ち座りをして
いたところ、3cmほどのズレが
発生。
歩行器 歩行器のネジで利用者が左足の薬
指を切った。
歩行器
移動用
リフト
ブレーキをかけたつもりが、動い
てしまった。転倒はしなかったが
手を軽くぶつけた。
移乗用リフトをお試し利用してい
る際、リフト作動中に利用者が大
きく姿勢を変えたことで、右足の
位置がずれてしまい、右足がリフ
ト下部の隙間に狭まっていること
に気付かず操作を続行したこと
で、利用者は右足親指付根を怪我
した。
再発防止策
聞き取りをしながら、地図上で危険箇所、事故
発生場所、その他の箇所も含めて確認を実施
し、交差点での運転の仕方を再確認。
卸事業者からも同様に運転等での説明を実施。
病気の後遺症の為、折れた側のバックサポート
に体重をかける癖があるため、サポートができ
る福祉用具を提案。
デイサービス職員に、無理やり車いすを回転さ
せないように依頼。
定期モニタリングの間隔を短くした。
メーカー担当者との連携を密にし、少しでもお
かしな現象があればメーカー同行で対応。
オプション品によりU型アームを取付け、力を
分散するようにした。
改善されたが、ほんのわずか動く時も見られた
ため、モニタリングの頻度を2~3週間に1回
に実施して定期的に確認。
事故対応記録を事業所内で回覧し、同様の事故
が発生しない様に情報を共有。特にネジ部分に
ついては写真でわかりやすく説明を行った。
利用者が長く利用していると間違った使用方法
をしていることや、思い込みがある為、モニタ
リング時等で利用方法の確認を行う。
利用者に実際にデモをする前に取扱説明をしっ
かり読み込み、自ら操作する側・される側を実
際に体験する。
想定される事故、ヒヤリ・ハットを把握し、利
用者には使用方法だけでなく使用上の注意点を
しっかり伝えるよう、プロセスを踏んで事前準
備して、デモンストレーションを安全に行う。
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