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福祉用具の事故防止に向けた体制強化に関する調査研究事業 報告書 (138 ページ)

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出典情報 福祉用具のサービス提供におけるPDCAの適切な実施等について(7/10付 事務連絡)《厚生労働省》
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2500059_ 令和 6 年度

福祉協会

老健事業

報告書 【パイロット版】

2. 福祉用具の利用安全とは
本手引きにおける「福祉用具の利用安全」とは、過去の事故事例やヒヤ
リ・ハット等の情報を活用し、事故やヒヤリ・ハットを未然に防ぐための取
組を指します。介護保険サービスは、利用者にサービス提供を行うケアチー
ム全体で取り組むものであり、チームとして、リスクの洗い出し、リスクへ
の対応を行うことが重要です。ただし、事故やヒヤリ・ハットを完全にゼロ
にすることはありえません。特に高齢の利用者が福祉用具を使うにあたり、
誤った使い方や操作ミスなど、丁寧に説明していても発生してしまうことも
あります。ヒューマンエラーは高齢者に限らず、起こりえるという前提で、
ケアチームとしてどう対処すれば事故を防げるのかを検討することが重要で
す。
また、事故防止のためには、ヒヤリ・ハットを防止する、発生した場合は
情報を収集して今後の対応に活用することも重要です。
ハイン・リッヒの法則では、
「1 件の重大事故の裏には 29 件の軽微

図表 1

ハイン・リッヒの

な事故と 300 件の怪我に至らない事故

法則

がある」と言われています。日頃から
ヒヤリ・ハット情報を収集し、事業所
内で共有することで、福祉用具専門相
談員個々への注意喚起にもつながり、
事故防止の効果が期待できます。
事故防止の取組を検討するにあたり、ヒューマンエラーとしてどのような
ことが起こりえるのか、過去のヒヤリ・ハット情報等を活用し、利用者の特
性や貸与している福祉用具、利用場面等に合わせ、検討・対策を講じる意識
の醸成及び、組織としての体制づくりが望まれます。

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