福祉用具の事故防止に向けた体制強化に関する調査研究事業 報告書 (147 ページ)
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出典情報 | 福祉用具のサービス提供におけるPDCAの適切な実施等について(7/10付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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福祉協会
老健事業
報告書 【パイロット版】
(4) 事故やヒヤリ・ハットを報告しやすい環境づくりを
しましょう
事故やヒヤリ・ハットといった情報は、福祉用具専門相談員にとってなか
なか報告しにくい面があることが考えられます。しかしながら、P.2 でも触
れたとおり、ハイン・リッヒの法則では、
「1件の重大事故の裏には 29 件の
軽微な事故と 300 件の怪我に至らない事故がある」と言われています。一見
して些細なことと思ってしまうような事例でも、それが将来的に大きな事故
に繋がってしまう可能性があるのです。
ポイント1
福祉用具の事故はもちろん、ヒヤリ・ハットや些細な気づきでも、福祉用
具専門相談員からの報告によって、随時、事業所として情報収集を行う体制
を整えましょう。そのためには、福祉用具専門相談員が報告しやすい事業所
の環境づくりが重要です。
ポイント2
注意しなければならないのは、福祉用具専門相談員の報告に対して、管理
者や上長だけでなく、同僚も含めて否定的な反応をしないことです。報告に
対して否定的な反応をしてしまうと、その後は報告することをためらい、報
告しなくなってしまう可能性があります。報告がなされないと事故が発生し
た際、初期対応が遅れ、重大問題に発展しかねません。
風通しのよい事業所づくり(心理的安全性の担保)がリスクマネジメント
においては肝要です。決して、報告した福祉用具専門相談員を叱責等の対応
は行わないことです。
図表 5 は、事故やヒヤリ・ハットを報告しやすい環境づくりのために事業
所で工夫していることについての一例です。参考にしながら、あなたの事業
所は今どのような雰囲気があるか、福祉用具専門相談員はどのように感じて
いるか、ということも意識したうえで、環境づくりに取り組みましょう。
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