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資 料4-1 令和3年度第6回安全技術調査会の審議結果について (181 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26025.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第1回 6/8)《厚生労働省》
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特定有害事象、非特定有害事象の多くは接種後すぐに発現する有害事象であり、かつ重篤な事象も
少ないため特段懸念はないものの、長期安全性情報に関しては情報が限られるため、適切なリスク
評価が必要である。



引き続き国内・海外の情報収集や評価が必要であるが、承認を否定するまでには至らない。

②注目すべき有害事象・副反応について
専門協議では、専門委員より、1.3.1 項及び報告(1)の「7.R.3.2 注目すべき有害事象・副反応」の機
構の判断を支持する意見に加えて、以下の意見が出された。


本剤接種後に血小板減少症を伴う血栓症が極めてまれに起こることが報告されている。本剤接種後
に認められる血小板減少症を伴う血栓症については、ヘパリン使用患者で認められる HIT との病態
の類似性が指摘されており、HIT 抗体として検出される血小板第 4 因子(PF4)に対する抗体が多く
の患者で認められたとの報告もある(N Engl J Med 2021; DOI: 10.1056/NEJMoa2104840, N Engl J Med
2021; 10.1056/NEJMoa2104882, N Engl J Med 2021; 10.1056/NEJMoa2105385)。



欧州等の血栓性事象発現後の状況から、当該事象の症状や事象が認められた際に望ましくない治療
方法(例えばヘパリンの使用)等が明確になってきており、診断・治療に関する指針の作成及び医
療現場への共有、周知の徹底によって、本剤接種後に血栓性事象が発現しても適切に診断し治療す
ることで死亡するような患者を救えると考える。



本剤接種後の血栓症のリスク自体は極めて低く、腹痛等の症状が出現した際に適切に診療を行うこ
とで増悪の予防が可能であると考える。



医療現場では経験することが極めてまれな CVT・CVST や内臓静脈血栓症が認められていることか
ら、CVT を診療する脳卒中を専門とする医師や頭痛の診療を専門とする医師、内臓静脈血栓症の初
期症状である腹痛を診療する消化器内科医や消化器外科医等への情報提供と注意喚起が必要である。



静脈血栓症に対して通常行われるヘパリンの投与は、本剤接種後に認められた血栓症の病態を悪化
させる可能性が高いが、欧州等で本剤接種後に認められた血栓症に対する治療として使用されてい
る免疫グロブリン大量療法は本邦では保険適応外である。また、HIT 抗体の検査方法について、保
険適応外の ELISA 法でないと適切な結果が得られない可能性がある(同じく COVID-19 予防を目的
としたアデノウイルスベクターワクチンである Ad26.COV2.S 接種後に血栓症が認められた患者に
おいて、本邦で保険適用されているラテックス免疫比濁法では HIT 抗体陰性であったものの ELISA
法では陽性であったとの文献報告がある(N Engl J Med 2021; DOI: 10.1056/NEJMc2105869))。



本剤接種後の血栓症の増悪の予防、情報収集と評価において、関連学会や医療機関との連携は必須
であり、これらの体制を構築することが重要である。



重大な副反応の項において「血栓症」と包括的に記載することにより、それぞれの臓器の血栓症・
血栓塞栓症を疑うことを遅らせる危惧がある。一方、「血小板減少を伴う血栓症」と記載すれば、
血小板減少を起こすイベントを疑うきっかけになり、診断に結び付く場合もあると思われる。



本剤接種後の血栓症は、一般的に COVID-19 の重症化リスクが低いとされる若年層にも発生し、か
つ発生すると重症化し得ることから、本邦で本剤を承認するならば、何らかの年齢制限をつけるこ
とはやむを得ないものと考える。



現時点で本剤接種後の血栓症のリスク因子が特定されていないことも踏まえ、本剤の承認に特段の
制限を設けることは適切でないという機構の見解、及び本剤が承認された際には、公的ワクチン接

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