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資 料4-1 令和3年度第6回安全技術調査会の審議結果について (164 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26025.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第1回 6/8)《厚生労働省》
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機構は、以下のように判断した。
併合解析の主要な解析対象とされた SDSD+LDSD 血清反応陰性有効性解析対象集団において、本剤の
有効性が示されており、SDSD 血清反応陰性有効性解析対象集団においても同様の結果が示されている
(7.R.2.2.1 項参照)。主要な解析において、SDSD レジメンと LDSD レジメンを同様に取り扱ったこと
について大きな問題はなかったこと(7.R.2.2.1.2 項参照)も踏まえると、本剤の 1 回あたりの用量を SD
である 5×1010 vp とした上で、2 回接種する用法・用量とすることは妥当と考える。
なお、LD(2~2.5×1010 vp)については、併合解析は LD の有効性を検証する目的で計画されたもの
ではなく、LDSD を接種された部分集団での有効性の評価は、探索的な位置付けの評価に過ぎないこと
を踏まえると、用法・用量には含めないことが適切であると考える。

7.R.6.2

接種間隔について

接種間隔を 4~12 週間と設定したことについて、申請者は以下のように説明している。
併合解析の各試験の治験実施計画書で規定された 2 回の接種の間隔は、4 週間から 12 週間と試験間及
び接種レジメン間で異なっていた。中間解析(DCO1)及び主要解析(DCO2)の結果に基づき、接種間
隔による免疫原性及び有効性への影響を評価したところ、4 週以上の接種間隔で有効性が得られること
が確認され、さらに 4 週間から 12 週間までの範囲で接種間隔の延長に伴い 2 回目接種後の中和抗体価
が上昇する傾向が認められた(7.R.2.2.2 項参照)。また、併合解析結果において安全性の懸念は特に認
められていない(7.R.3.1.3 項参照)。上記を踏まえ、本剤は、4~12 週間の間隔をおいて 2 回筋肉内に接
種することが適切と判断した。
なお、本剤の暫定的使用が許可されている英国及び条件付き承認がなされている欧州において、本剤
の接種間隔はいずれも「4~12 週」と推奨されている。WHO は本剤の接種間隔を「8~12 週」として推
奨 し て い る が ( https://www.who.int/publications/i/item/WHO-2019-nCoV-vaccines-SAGE_recommendationAZD1222-background-2021.1(最終確認日:2021 年 4 月 6 日))、これは、主要解析(DCO2)時点の SDSD
血清反応陰性有効性解析対象集団での VE に基づくものと考えられる。加えて、WHO は、国によっては
ワクチン供給可能量に限界があるという懸念から、接種間隔を長くすれば、ワクチンの供給量に制限が
ある国でも、より多くの人々にワクチンの初回接種を行うことが可能になることも考慮して、推奨接種
間隔を選択したものと考える。
機構は、本剤の臨床データパッケージに含まれた試験について、治験実施計画書における接種群ごと
の初回接種後の接種間隔の規定(許容期間)及び設定根拠、並びに群ごとの目標症例数及び実際に有効
性解析対象とされた例数について説明した上で、併合成績に含まれた試験での実際の接種間隔の分布を
示すよう求め、申請者は以下のように回答した。
接種群ごとの初回接種後の接種間隔の規定、並びに群ごとの目標症例数及び実際に有効性解析対象と
された例数は、表 53 のとおりであった。
当初は本剤の接種回数を 1 回とする予定であったが、サル攻撃試験(3.1.3 項参照)及び COV001 試験
3 群において 2 回目の接種後(4 週間隔)に免疫原性の増強が認められたため(7.R.6.1 項参照)、本プ
ログラム全体で 2 回接種を行うことが決定された。接種間隔について、A 型肝炎ウイルスワクチン等で
みられるように、接種間隔が長い方が免疫の成熟度が高まることが示されているものの、多くの感染症
予防ワクチンは接種間隔を 4 週間として接種されている。よって、世界的大流行の際は速やかに免疫を
誘導できるワクチン接種法の導入が好ましいことも踏まえ、物流面での制約がない限り、初回接種と 2

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