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資 料4-1 令和3年度第6回安全技術調査会の審議結果について (119 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26025.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第1回 6/8)《厚生労働省》
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併合解析における有効性の主要解析対象集団は、ベースライン時の血清反応が陰性で、LDSD 又は
SDSD の治験薬接種を受け、2 回目接種後 15 日までに SARS-CoV-2 感染がウイルス学的に確定19)された
COVID-19 の既往がなく、2 回目接種後 15 日以降の追跡データを有する被験者とされ、有効性の主要評
価項目は、治験薬 2 回目接種後 15 日以降に発現し、SARS-CoV-2 感染がウイルス学的に確定された初発
の症候性 COVID-19 とされた。
以下、有効性の主要評価に関する事項について検討を行った。

7.R.2.1.1

有効性の主要解析対象集団を LDSD 又は SDSD の接種を受けた集団としたことについて

併合解析における有効性の主要な解析対象を LDSD 又は SDSD の接種を受けた集団とした理由につい
て、申請者は以下のように説明している。
本剤の最初の試験である COV001 試験の本剤の用量は、それより以前に実施された ChAdOx1 ベクター
ワクチンにおける臨床試験結果に基づき、忍容性が良好で最も免疫原性が高い用量である 1 接種あたり
5×1010 vp(SD)が選択された(7.R.6.1 項参照)。また、一部の被験者群では 2 回接種が設定され、2 回
目の接種用量として SD 又は用量を節約するための 2.5×1010 vp(LD)が選択された(7.1.2 項、Nat Med
2021; 27: 279-88)。COV002 試験では、SD 又は LD を接種後に、2 回目の用量として、SD を接種された
被験者には SD、LD を接種された被験者には LD を接種する計画であったが(Lancet 2020; 396: 1979-93)、
試験実施中に、意図しない接種用量の誤りが発覚したため(11.5 項参照)、結果的に、SD、LD、SDSD、
LDSD 及び LDLD の用法・用量群が生じた(7.2.1 項参照)。また、COV 005 試験でも意図しない用量の
誤りがあり、結果的に SD、LD、SDSD、LDSD 及び LDLD の用法・用量群が生じた(7.1.3 項及び 11.5
項参照)。
COV002 試験から得られたデータによると、初回接種 28 日後の免疫原性データは本剤 LD 接種時と
SD 接種時で類似しており、18~55 歳、56~69 歳、70 歳以上のいずれの部分集団においても、LD 又は
SD を 1 回接種後の中和抗体価は大きく異ならなかった(Lancet 2020; 396: 1979-93)。以上より、初回接
種を LD としても意味のある差は生じず、これらの被験者を解析に含めることで評価の対象となる被験
者数が増大し、より早期に有効性シグナルを検出できる可能性が高まると考えたことから、有効性の主
要評価項目の解析では LDSD 及び SDSD のデータを併合した。
機構は、申請者の説明を踏まえると、本剤 1 回接種後の免疫原性の結果に基づき、有効性の主要解析
対象集団について LDSD を接種された集団と SDSD を接種された集団とを一つの集団とする計画とした
ことは理解可能と考える。両集団を一つの集団として取り扱ったことの妥当性については、併合解析に
おける有効性及び免疫原性の結果も踏まえて、改めて議論する(7.R.2.2.1.2 項参照)。

7.R.2.1.2

主要評価項目について

併合解析の主要目的は、18 歳以上の成人を対象として、COVID-19 に対する予防効果について本剤群
と対照群とを比較することにより、本剤の有効性を評価することとされ、主要評価項目は、2 回目接種
後 15 日以降に発現し、SARS-CoV-2 感染がウイルス学的に確定された初発の症候性 COVID-19 とされ
た。主要評価項目の設定について、申請者は以下のように説明している。

19) RT-PCR 又はその他の核酸増幅検査による

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バキスゼブリア筋注_アストラゼネカ株式会社_特例承認に係る報告書

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