第16回産科医療補償制度再発防止に関する報告書 (58 ページ)
出典
| 公開元URL | http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/documents/prevention/report/pdf/Saihatsu_Report_16_All.pdf |
| 出典情報 | 第16回産科医療補償制度再発防止に関する報告書(3/27)《日本医療機能評価機構》 |
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テーマに沿った分析
6.産科医療の質の向上に向けて
1)産科医療関係者に対する提言
(1)吸引娩出術は、妊産婦の状態、児頭下降度および児頭回旋等の分娩進行状態を十分に把握した
上で、最新の産婦人科診療ガイドラインに記載された内容(適応や要約および方法)に沿って
実施することが望まれる。また、医師は手技の習熟に向けて自己研鑚に努めることが望まれる。
(2)吸引娩出術実施にあたっては、帝王切開術への変更を想定した上で、妊産婦・児の状態、地域
の連携状況および自施設の医療体制等、個々の状況を踏まえて総合的に検討することが望まれ
る。また、吸引娩出術開始後は、妊産婦・児の状態を観察しながら、継続や帝王切開術への変
更について判断することが重要である。
(3)吸引娩出術実施の際には、実施した内容を振り返って分析・評価できるよう、適応、要約およ
び実施した内容について診療録等に記録することが必要である。即時に記録することが困難な
場合には、対応が終了した際に速やかに診療録等に記録することが望まれる。
(4)吸引娩出術等の急速遂娩術を必要とする緊急時に円滑に対応できるよう、日頃からスタッフ間
でコミュニケーションを図り分娩に係る役割分担を行うこと、必要事項の記録を習慣化するこ
とが望まれる。
2)学会・職能団体に対する要望
(1)吸引娩出術について、最新の産婦人科診療ガイドラインに記載された内容(適応や要約および
方法)に沿って実施するよう、産科医療関係者へ周知徹底することを要望する。
(2)産 婦人科診療ガイドラインにおいて、吸引娩出術は習熟した医師が行うよう記載されている。
医師の吸引娩出術に関する手技が向上するよう、研修等の取組みをより一層充実させ、医師が
参加しやすい環境を整えることを要望する。
(3)吸引娩出術に関する記録について、各分娩施設において共通で使用できるよう、記録の必要な
項目が網羅された書式を作成することを要望する。
再発防止委員会からのコメント
産科医療の現場では、緊急時に詳細な記録を行うことが難しい場合があります。吸引娩出術実施の際に、吸
引娩出術に関する判断や実施した内容について必要な項目が漏れないよう、チェックリストを使用すること
もよいでしょう。実施した内容を系統的に振り返ることがよりよい産科医療につながるものと考えます。
【チェックリストに記載する項目の例】
・適応
・要約(妊娠週数、吸引娩出術開始時の子宮口開大度、破水の有無、吸引娩出術開始時の児頭下降度等の条件)
・実施回数
・実施時間
・産道裂傷・会陰切開の程度と修復
・児の分娩損傷
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