よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


第16回産科医療補償制度再発防止に関する報告書 (23 ページ)

公開元URL http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/documents/prevention/report/pdf/Saihatsu_Report_16_All.pdf
出典情報 第16回産科医療補償制度再発防止に関する報告書(3/27)《日本医療機能評価機構》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

Ⅱ.吸引娩出術について

Ⅱ.吸引娩出術について
《 総括 》
繰り返し注意喚起することが重要と考えられる観点およびアップデートが必要と考えられる観点か
ら、吸引娩出術をテーマに沿った分析のテーマとして取り上げることとした。また、第15回再発防止
に関する報告書のテーマに沿った分析において、吸引娩出術について適正な方法で実施されているかを
把握するためには、総牽引回数のみをみることではなく、総牽引時間や子宮口開大度および判断と対応
ら、今回、吸引娩出術について複合的に関連する項目を詳細に分析することとした。なお、分析にあた
り、吸引の手技を行ったものを「吸引娩出術」としており、これには児の娩出方法が吸引分娩でないも
のも含んでいる。

1.分析対象
第16回再発防止に関する報告書の分析対象事例である2024年12月末までに原因分析報告書を児・保
護者および分娩機関に送付した事例4,118件のうち、2015年以降に出生かつ吸引娩出術を実施し在胎
週数が満34週以上の単胎の事例240件を分析対象とした。

2.分析結果および考察
1)分析対象事例の概況
妊娠および分娩経過をみたところ、児娩出経路では、経腟分娩が70.8%であった。吸引娩出術によ
り児娩出に至った事例は68.3%であり、吸引娩出術が急速遂娩の方法として必要とされている手技であ
るということが確認された。帝王切開術は29.2%であり、帝王切開術の事例のうち17.1%が帝王切開
術決定から児娩出までの時間が60分以上であった。吸引娩出術実施後に帝王切開術を実施した事例が
あることや帝王切開術決定から児娩出までに時間を要した事例があることを踏まえ、吸引娩出術実施に
あたっては、帝王切開術への変更を想定し、人員確保や体制整備をした上で吸引娩出術を実施すること
が望まれる。また、吸引娩出術の総牽引時間や吸引娩出術開始時の先進部の高さをみると、低い割合で
はあるが産婦人科診療ガイドラインの推奨内容に沿っていない事例が認められるため、吸引娩出術実施
の際には、産婦人科診療ガイドラインに沿って実施することが望まれる。
急速遂娩の適応では胎児機能不全が63.3%であり、新生児所見をみると生後1分のアプガースコアで

17

第3章

等の吸引娩出術に関するほかの実施状況も含め、掘り下げて分析することが望ましいとされたことか