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資料3 社会保障② (43 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20251111zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(11/11)《財務省》
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高額薬剤への対応
○ 高額な薬剤や治療手段については、近年その登場・普及が多くみられ、保険料負担の軽減を含め、医療保険財政の持続可能性の
確保が課題。最適な医療が適切に患者に提供されるべきことを前提に、能力に応じて負担を分かち合うための制度見直しと併せ、高
額な最先端医療へのアクセスを確保すべきか、自助・共助・公助のバランスを如何に図るかの観点から幅広く検討する必要。
(参考)新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025年改訂版(2025年6月13日閣議決定)(抄)
ⅲ)保険外併用療養費制度の運用改善(迅速なアクセス)
有効性評価が十分でない最先端医療等(再生医療等製品、がん遺伝子パネル検査等)について、国民皆保険の堅持とイノベーションの推進を両立させつつ、希望する患者
が保険診療の対象となるまで待つことなく利用できるよう、保険診療と保険外診療の併用を認める保険外併用療養費制度の対象範囲を拡大する。あわせて、一定の質が確保
された自由診療を対象とする民間保険が近年誕生しており、一定の評価を得ていることも踏まえ、患者の負担軽減・円滑なアクセス確保の観点から、民間保険会社による多
様な商品開発が一層促進されるよう、保険外診療部分を広くカバーし、公的保険を補完する民間保険の開発を推進していく。有効性評価が十分に求められる公的保険の手前
の段階として民間保険に委ねられる分野に関する共通理解を醸成するため、保険外併用療養費制度等の各種制度に関する基本理解(プリンシプル)について、民間保険会社
等と対話を深めることを通じ、民間保険会社等による自主的な商品開発の取組を促していく。

◆ 保険外併用療養費制度
 国民皆保険の下、必要な医療は等しく提供する役割
を堅持しつつ、保険外併用療養費制度について、①
医療技術の進歩、②患者ニーズの高度化・多様化に
対応する観点から、これまで順次拡大。

① 医療技術の進歩
⇒評価療養(患者申出療養を含む)

◆市場拡大再算定
 年間販売額が、薬価決定時点の予想販売額の一定倍数を超えた場合に薬価を引下げ。
市場拡大再算定
薬価改定時
《2年に一度》

年間販売額が予想販売
額 の一 定 倍 数 を 超え た
場合等には、薬価改定
時に価格を引下げ

薬価改定時以外の
再算定
《4半期ごと》

効 能 追 加 等 が な さ れた
品目については、市場規
模 350 億 円 超 の も の に
限 り、 新 薬 収 載 の機 会
(年4回)を活用

※治験など、有効性・安全性を確認し保険導入のための評価を行うもの

② 患者ニーズの高度化・多様化
⇒選定療養(代替手段の選択が可能であることが基本)
※患者の選択に任せるものとして、保険適用を前提としないもの

 今後、費用対効果評価を本格的に活用していくことと
なれば、「薬事承認されたものの保険収載はされていな
い」医薬品が拡大すると見込まれる。

再算定の特例
《4半期ごと)

年間販売額が極めて大
きい品目の取扱いに係る
特例

年間販売額
基準額

予想販売額


100億円超
150億円超

薬価引下げ率
原価計算
方式

類似薬効
比較方式

10倍以上

10~25%



2倍以上

10~25%

10~15%

350億円超

2倍以上

10~25%

10~15%

1000~1500億円

1.5倍以上

10~25%

1500億円超

1.3倍以上

10~50%

例えば、
①タイミングを
偶数年改定時
に限定せず、
再算定の頻度
を高めること、
②4半期ごとの
再算定の対象と
なる医薬品の要
件を広げること、
など、国民負担
軽減の観点から
見直しをする余
地があると考えら
れる。

【改革の方向性】(案)
○ 高額薬剤については、費用対効果評価制度等の一層の活用を含めた薬価制度上の最大限の対応が必要。また、保険外併用
療養費制度の柔軟な活用・拡大、民間保険の活用について検討を進めるべき。

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