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資料3 社会保障② (28 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20251111zaiseia.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(11/11)《財務省》 |
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高額医療費負担金の見直し
○ 国民健康保険および後期高齢者医療制度における高額医療費負担金は、高額な医療費が発生した場合に、保険者の財政運営に与える影
響を緩和することを目的とした制度である。しかしながら、医療の高度化や薬剤費の上昇が進む中にあって、当該負担金の対象となる高額レセ
プトに係る医療費は増加傾向にある。現在の基準は、国保では、1件あたり90万円超、後期では80万円超のレセプトが対象となっている。
○ 国保において、同制度は小規模な市町村国保の財政的脆弱性への対応のため設けられたものだが、今後、保険料水準が統一されていけば、
個別の市町村における医療費の変動は都道府県内でシェアされ、財政負担は平準化されるため、その本来の役割・意義は没却する。後期にお
いても、高額医療費の増加や、その保険給付費に占める割合の上昇が顕著であり、保険者による医療費適正化の取組を促していく観点からも、
高額レセプト基準の在り方について、一定の見直しを検討すべき時期に来ているのではないか。
◆高額医療費負担対象額及び医療給付費に占める割合の推移(国保・後期)
◆国保・後期における高額医療費負担金のイメージ
(億円)
4,500
✓ 高額な医療について、財政影響の緩和(リスク分散)の観点から、
国・都道府県・保険料で負担を分担・平準化する仕組み。
高額医療費負担対象額
保険給付費に占める割合
4,000
3,500
✓ 通常の公費負担(約50%)に加え、高額レセプト(国保90万円、
後期80万円以上)に係る基準値超部分の一定割合を公費でカバー。
高額医療費負担金 特別高額医療費共同事業
3,000
2,500
2,249
2,368
2,578
2,966 3,023
1,000
3,642
4.3%
4.2%
3.2%
2.7%
2.8%
3.2%
3,921
4.0%
4,080 5.5%
5.0%
4.5%
4.8% 4.5%
4.3%
4.0%
4.1%
3.5%
国保
3.6%
2.9%
3,800
3,152
2,000
公費
3,507 3,518 3,569
3,393
3.9%
1,500
調整交付金(国)
定率国庫負担
都道府県調整交付金
2,769
3,877
3.4%
3.0%
3.0%
2.5%
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
国
1/4負担
都道
府県
国庫
補助
4,419 3.0%
(億円)
4,500
1/4負担
420万円
高額医療費負担対象額
4,000
3,752
保険給付費に占める割合
3,475
3,500
3,000
200万円
保険料
80万円(後期)
又は90万円(国保)
2,550 2,530
2,500
2,000
1,500
1,000
1,303
1,008
1.1%
1.2%
1,526
1.3%
1,702
1.4%
1,836
1.4%
1,974 2,041
1.5%
1.5%
2,776
2.5%
3,114
2.5%
2.2%
2.3%
2.0%
2.0%
2,143
1.8%
1.5%
2,980
1.8%
1.7%
1.9%
後期
1.5%
1.0%
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
※国保の高額医療費負担金のレセプト基準は、2025年度から80万→90万円に見直し。
※420万円以上のレセプト(特別高額医療)については、都道府県(国保)・広域連合(後期)
の拠出金を財源に全国で費用負担を調整。国は予算の範囲内で一部を補助。
※ 「高額医療費負担対象額」は、高額医療費負担金(国費)から国費負担割合で割り戻して算出。高額医療費負担金(国費)は、
「国民健康保険事業年報」集計表及び「後期高齢者医療事業状況報告(年報)」集計表における国庫支出金のうち高額医療費負担
金(又は高額医療費共同事業負担金)による。
※ 「保険給付費に占める割合」は、「高額医療費負担対象額」÷「保険給付費」で算出。保険給付費は、「国民健康保険事業年報」集計
表及び「後期高齢者医療事業状況報告(年報)」集計表による。
【改革の方向性】(案)
○ 国保の高額医療費負担金については、保険料水準の統一と併せて、その廃止を含めた見直しを検討すべき。後期の高額医療費
負担金についても、レセプト基準の見直しに早急に着手すべき。
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○ 国民健康保険および後期高齢者医療制度における高額医療費負担金は、高額な医療費が発生した場合に、保険者の財政運営に与える影
響を緩和することを目的とした制度である。しかしながら、医療の高度化や薬剤費の上昇が進む中にあって、当該負担金の対象となる高額レセ
プトに係る医療費は増加傾向にある。現在の基準は、国保では、1件あたり90万円超、後期では80万円超のレセプトが対象となっている。
○ 国保において、同制度は小規模な市町村国保の財政的脆弱性への対応のため設けられたものだが、今後、保険料水準が統一されていけば、
個別の市町村における医療費の変動は都道府県内でシェアされ、財政負担は平準化されるため、その本来の役割・意義は没却する。後期にお
いても、高額医療費の増加や、その保険給付費に占める割合の上昇が顕著であり、保険者による医療費適正化の取組を促していく観点からも、
高額レセプト基準の在り方について、一定の見直しを検討すべき時期に来ているのではないか。
◆高額医療費負担対象額及び医療給付費に占める割合の推移(国保・後期)
◆国保・後期における高額医療費負担金のイメージ
(億円)
4,500
✓ 高額な医療について、財政影響の緩和(リスク分散)の観点から、
国・都道府県・保険料で負担を分担・平準化する仕組み。
高額医療費負担対象額
保険給付費に占める割合
4,000
3,500
✓ 通常の公費負担(約50%)に加え、高額レセプト(国保90万円、
後期80万円以上)に係る基準値超部分の一定割合を公費でカバー。
高額医療費負担金 特別高額医療費共同事業
3,000
2,500
2,249
2,368
2,578
2,966 3,023
1,000
3,642
4.3%
4.2%
3.2%
2.7%
2.8%
3.2%
3,921
4.0%
4,080 5.5%
5.0%
4.5%
4.8% 4.5%
4.3%
4.0%
4.1%
3.5%
国保
3.6%
2.9%
3,800
3,152
2,000
公費
3,507 3,518 3,569
3,393
3.9%
1,500
調整交付金(国)
定率国庫負担
都道府県調整交付金
2,769
3,877
3.4%
3.0%
3.0%
2.5%
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
国
1/4負担
都道
府県
国庫
補助
4,419 3.0%
(億円)
4,500
1/4負担
420万円
高額医療費負担対象額
4,000
3,752
保険給付費に占める割合
3,475
3,500
3,000
200万円
保険料
80万円(後期)
又は90万円(国保)
2,550 2,530
2,500
2,000
1,500
1,000
1,303
1,008
1.1%
1.2%
1,526
1.3%
1,702
1.4%
1,836
1.4%
1,974 2,041
1.5%
1.5%
2,776
2.5%
3,114
2.5%
2.2%
2.3%
2.0%
2.0%
2,143
1.8%
1.5%
2,980
1.8%
1.7%
1.9%
後期
1.5%
1.0%
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
※国保の高額医療費負担金のレセプト基準は、2025年度から80万→90万円に見直し。
※420万円以上のレセプト(特別高額医療)については、都道府県(国保)・広域連合(後期)
の拠出金を財源に全国で費用負担を調整。国は予算の範囲内で一部を補助。
※ 「高額医療費負担対象額」は、高額医療費負担金(国費)から国費負担割合で割り戻して算出。高額医療費負担金(国費)は、
「国民健康保険事業年報」集計表及び「後期高齢者医療事業状況報告(年報)」集計表における国庫支出金のうち高額医療費負担
金(又は高額医療費共同事業負担金)による。
※ 「保険給付費に占める割合」は、「高額医療費負担対象額」÷「保険給付費」で算出。保険給付費は、「国民健康保険事業年報」集計
表及び「後期高齢者医療事業状況報告(年報)」集計表による。
【改革の方向性】(案)
○ 国保の高額医療費負担金については、保険料水準の統一と併せて、その廃止を含めた見直しを検討すべき。後期の高額医療費
負担金についても、レセプト基準の見直しに早急に着手すべき。
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