よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【参考資料2-1】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)医科・外来編 (87 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

抗微生物薬適正使用の手引き

第四版

医科・外来編

12. 皮膚軟部組織感染症
【要旨】
 皮膚軟部組織感染症は伝染性膿痂疹(とびひ)、丹毒、蜂窩織炎、癤(せつ)、皮
下膿瘍に大別される。重篤な疾患である急性骨髄炎、壊死性筋膜炎、トキシック
ショック症候群、菌血症を鑑別する。
 主な原因菌は黄色ブドウ球菌と A 群 β 溶血性レンサ球菌であり、メチシリン耐性
黄色ブドウ球菌(MRSA)にも留意する必要がある。
 伝染性膿痂疹では、スキンケア、外用抗菌薬、内服抗菌薬が治療選択肢となる。
皮下膿瘍では、膿瘍のドレナージが推奨される。蜂窩織炎等の深部に及ぶ場合に
は、第一世代セファロスポリン系抗菌薬による内服治療が推奨される。重症の場
合は、入院の上、静注抗菌薬による治療を考慮する。
 初期治療では、原則として抗 MRSA 薬の投与は行わない。MRSA による感染が
疑われる場合は、ST 合剤による治療が選択肢となる。MRSA で感受性がある場
合は、クリンダマイシンが治療の選択になる。
 外来診療では、局所所見の改善等を指標に抗菌薬の治療を終了できることが多い。

(1) 皮膚軟部組織感染症
皮膚軟部組織に微生物が侵入し炎症をきたした状態を指し、表皮の感染を伝染性
膿痂疹、真皮に限局した感染症を丹毒、皮下組織に及ぶものを蜂窩織炎、毛包の化
膿性病変を癤と呼称する。進展し皮下膿瘍や壊死性の病変に至る場合もある。(図:
要描画)

図 9.

皮膚の構造と感染症の関係

87