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【参考資料2-1】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)医科・外来編 (57 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》 |
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抗微生物薬適正使用の手引き
第四版
医科・外来編
乏しい場合あるいは、症状軽快後の再増悪等の二峰性の経過をたどる場合は精査を
検討する。
さらに、急性気道感染症を診断した場合でも、乳幼児においては、急性中耳炎、
尿路感染症、潜在性菌血症を併発している可能性がある。急性中耳炎は小児の診察
の一環として鼓膜の所見を取ることで除外する。高熱を呈し他の所見に乏しい場合
は尿検査等を考慮する。
丁寧な問診と診察に基づいて細菌感染症の鑑別を行い、保護者に病状と疾患の自
然経過を説明し、再受診の目安について情報提供を行うことが重要である。
(4) 小児において気をつけるべき薬剤について
急性気道感染症に関連する薬剤のうち、小児特有の副作用が懸念される薬剤があ
る。また多くの対症療法薬にはエビデンスが存在せず、副作用も報告されている。
使用にあたっては添付文書の記載等に注意が必要である。
表 2.
小児特有の副作用が懸念される薬剤
薬剤
懸念事項
ST 合剤
低出生体重児、新生児(生後 28 日未満)は核黄疸のリスクがあり禁
忌である 5。
セフトリアキソン
高ビリルビン血症のある早産児・新生児は核黄疸のリスクがあり禁
忌、カルシウムを含有する輸液製剤との併用で結晶化するため注意
が必要である 6。
マクロライド系抗菌薬
新生児期における内服で肥厚性幽門狭窄症のリスクが上がる 7。(特
にエリスロマイシンだが、アジスロマイシンでも報告あり)
テトラサイクリン系
抗菌薬
8 歳未満の小児では歯牙着色のリスクがあるため 8 歳未満では他に代
替薬がない場合を除き使用しない 8(テトラサイクリン、ミノサイク
リン、ドキシサイクリン)
。
ピボキシル基を有する
抗菌薬
低カルニチン血症に伴って低血糖症、痙攣、脳症等を起こし、後遺
症に至る症例も報告されている。
(セフカペン、セフジトレン、セフ
テラム、テビペネム)
フルオロキノロン系
抗菌薬
幼若動物への投与により関節障害が報告され、小児には投与禁忌と
なっている薬剤がある。
(シプロフロキサシン、レボフロキサシン、
ガレノキサシン等)
トスフロキサシン投与に伴う腎障害が報告されている。
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第四版
医科・外来編
乏しい場合あるいは、症状軽快後の再増悪等の二峰性の経過をたどる場合は精査を
検討する。
さらに、急性気道感染症を診断した場合でも、乳幼児においては、急性中耳炎、
尿路感染症、潜在性菌血症を併発している可能性がある。急性中耳炎は小児の診察
の一環として鼓膜の所見を取ることで除外する。高熱を呈し他の所見に乏しい場合
は尿検査等を考慮する。
丁寧な問診と診察に基づいて細菌感染症の鑑別を行い、保護者に病状と疾患の自
然経過を説明し、再受診の目安について情報提供を行うことが重要である。
(4) 小児において気をつけるべき薬剤について
急性気道感染症に関連する薬剤のうち、小児特有の副作用が懸念される薬剤があ
る。また多くの対症療法薬にはエビデンスが存在せず、副作用も報告されている。
使用にあたっては添付文書の記載等に注意が必要である。
表 2.
小児特有の副作用が懸念される薬剤
薬剤
懸念事項
ST 合剤
低出生体重児、新生児(生後 28 日未満)は核黄疸のリスクがあり禁
忌である 5。
セフトリアキソン
高ビリルビン血症のある早産児・新生児は核黄疸のリスクがあり禁
忌、カルシウムを含有する輸液製剤との併用で結晶化するため注意
が必要である 6。
マクロライド系抗菌薬
新生児期における内服で肥厚性幽門狭窄症のリスクが上がる 7。(特
にエリスロマイシンだが、アジスロマイシンでも報告あり)
テトラサイクリン系
抗菌薬
8 歳未満の小児では歯牙着色のリスクがあるため 8 歳未満では他に代
替薬がない場合を除き使用しない 8(テトラサイクリン、ミノサイク
リン、ドキシサイクリン)
。
ピボキシル基を有する
抗菌薬
低カルニチン血症に伴って低血糖症、痙攣、脳症等を起こし、後遺
症に至る症例も報告されている。
(セフカペン、セフジトレン、セフ
テラム、テビペネム)
フルオロキノロン系
抗菌薬
幼若動物への投与により関節障害が報告され、小児には投与禁忌と
なっている薬剤がある。
(シプロフロキサシン、レボフロキサシン、
ガレノキサシン等)
トスフロキサシン投与に伴う腎障害が報告されている。
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