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【参考資料2-1】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)医科・外来編 (59 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

第四版

医科・外来編

一般的には 2~3 日をピークに症状は自然軽快する。10 日以内に消失することが多
いが軽い症状は 2〜3 週続くことも稀ではない 1。軽快傾向が認められた後に再増悪
する場合や発熱が 3 日以上続く場合は細菌性の二次感染症を考慮する。また、抗菌
薬が適応の化膿性鼻副鼻腔炎は、10 日以上、症状が遷延することが多い 11,12。
鑑別診断は、アレルギー性鼻炎、下気道炎、気道異物、A 群 β 溶血性レンサ球菌感
染症、百日咳等である 9。感冒では聴診で喉頭の狭窄音(stridor)、肺呼吸音で喘鳴
(wheeze)やラ音(crackles)等は伴わないことが鑑別の際の一助になる。

鼻閉

鼻汁

乾性

咳嗽

湿性

発熱

病日

1 日目

2 日目

3 日目

図 4.

4 日目

5 日目

6 日目

7 日目

8 日目

9 日目 10 日目

感冒の自然経過

(iv) 治療方法
発熱、咽頭痛等に対しては、適宜、アセトアミノフェン等の解熱鎮痛剤による対
症療法を行う 10,13。また、脱水にならないように経口補液を指導する。

(v) 抗菌薬治療
抗菌薬を投与しないことを推奨する。細菌感染症の発症頻度は低く、二次感染予
防にも寄与しないことが、無作為化比較試験や系統レビューで繰り返し確認されて
いる 12,14-20。膿性鼻汁を認める場合でも同様であった 14,21-23。
抗菌薬投与が不適切と考えられる基準
以下をすべて満たす患者にはその時点で抗菌薬は必要ない
 鼻汁(鼻汁の色に関わらず)
 鼻閉 ± 発熱 ± 軽い咳
 呼吸障害がない

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