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【参考資料2-1】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)医科・外来編 (65 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

第四版

医科・外来編

抗菌薬
嘔吐
頭痛
咽頭痛
咽頭発赤
扁桃滲出物

発熱

1 日目

日数

図 5.

2 日目

3 日目

急性溶連菌性咽頭炎の自然経過

(iv) 抗菌薬治療
上述のように、急性咽頭炎の多くはウイルス性で抗菌薬の適応ではない。また、
抗菌薬処方を迅速検査又は培養検査で GAS が検出された場合のみに限ると、不要な
抗菌薬使用を減らすことができるという報告が存在する 33。
このことから、本手引きでは、GAS 咽頭炎が強く疑われ、かつ、迅速抗原検査も
しくは培養検査において陽性であった場合にのみ、抗菌薬投与を検討することを推
奨する。
以下、GAS 咽頭炎の治療法を主体に述べる。
GAS 咽頭炎の治療目的



GAS による急性咽頭炎に対する抗菌薬使用の目的は 3 つある。
第一の目的は、GAS 除菌による急性リウマチ熱(Acute rheumatic fever:ARF)
の予防である。GAS 咽頭炎発病から 9 日以内の抗菌薬開始で ARF 予防効果が証明さ
れている 34。
第二の目的は、速やかな症状緩和である。一般的に GAS 咽頭炎による諸症状は 3
~4 日で軽快するが、抗菌薬はその有症状期間を半日から 1 日短くする 35。
第三の目的は、周囲への感染伝播防止である。早期の抗菌薬開始で、周囲への伝
播を減らすことができる 36。
GAS 咽頭炎に対する第一選択抗菌薬



GAS はすべてのペニシリン系抗菌薬に対して感性である。IDSA のガイドラインで
はペニシリン系抗菌薬が推奨されている 37。また日本の小児呼吸器感染症診療ガイ
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