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提案書21(4001頁~4203頁) (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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1)名称

Individual 5-fluorouracil dose adjustment via pharmacokinetic monitoring versus conventional
body-area-surface method: a meta-analysis

2)著者

Yang R, Zhang Y, Zhou H, Zhang P, Yang P, Tong Q, Lyu Y, Han Y.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Ther Drug Monit, 2016;38:79-86.

4)概要

PubMedを含む複数のデータベースとASCOの発表抄録より抽出された5つの比較試験(大腸癌もしくは頭頚部癌、N=654)に
ついてメタアナリシスが行われた。AUC値に基づく5-FUの用量調節を行った群の奏効割合(overall response rate:ORR)は
従来の投与法(副作用に基づく次コース投与延期・減量)がなされた群に比べて有意に高く(P=0.0002)、オッズ比は
2.04(95%信頼区間=1.41~2.95)であった(p82, Figure 2C)。またグレード3/4の下痢、好中球減少、手足症候群では両群の
間に有意な差が認められなかったが、グレード3/4の粘膜炎ではAUC値に基づく5-FUの用量調節を行った群での有意なリスク
低下(P=0.009)が認められ、オッズ比は0.16(95%信頼区間=0.04~0.63)であった(p83, Figure 4B)。

1)名称

Individual fluorouracil dose adjustment based on pharmacokinetic follow-up compared with conventionaldosage:
results of a multicenter randomized trial of patients with metastatic colorectal cancer

2)著者

Gamelin E, Delva R, Jacob J, Merrouche Y, Raoul JL, Pezet D, Dorval E, Piot G, Morel A, Boisdron-Celle M.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

J Clin Oncol, 2008;26:2099-2105.

4)概要

転移性大腸癌患者を対象としたランダム化第Ⅲ相試験(N=208)にて、1コース目は体表面積に基づく標準用量を投与し、2
コース目以降は従来通りの投与法(副作用に基づく次コース投与延期・減量)で治療が継続された群(Arm A, N=104)と血中5FU濃度を測定して得られたAUCに基づき用量調節を行った群(Arm B, N=104)で有効性と毒性が比較された。その結果、奏効
割合(response rate:RR)はArm Bで有意に高く(p2102, Table 3; Arm A 18.3% vs. Arm B 33.7%, P=0.004)、全生存期間
(overall survival:OS)中央値は有意差を認めないもののArm Bの方で長い傾向が認められた(p2103, Figure 2; Arm A
16ヶ月 vs. Arm B 22ヶ月, P=0.08)。また毒性においては、Arm Aの副作用の発現頻度は有意に高く(p2103, Table 4;
P=0.003)、その重症度も高い傾向にあった。なおArm Aでは、副作用に基づき減量された患者が24人、次コース投与が延期
された患者が30人(期間:平均8日、最長1ヶ月)、治療中止とされた患者が1人であった。

1)名称

Prospective, multicenter study of 5-fluorouracil therapeutic drug monitoring in metastatic colorectal cancer
treated in routine clinical practice

2)著者

Wilhelm M, Mueller L, Miller MC, Link K, Holdenrieder S, Bertsch T, Kunzmann V, Stoetzer OJ,Suttmann I, Braess
J, Birkmann J, Roessler M, Moritz B, Kraff S, Salamone SJ, Jaehde U.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Clin Colorectal Cancer, 2016;15:381-388.

4)概要

切除不能進行再発大腸癌患者(N=75)にて、体表面積に基づく標準用量投与1コース目の血中5-FU濃度測定より得られたAUC
が至適値20~29 mg·h/Lであった割合は33%、至適値未満が64%、至適値超が3%であった。AUC結果に応じた次回用量調節指針
(p383, Table 1)にしたがって用量調節を行い、至適AUCへの到達度の評価により調節指針の有用性が確認された。なおAUC
に応じた用量調節により55%の患者では標準用量から増量されていたものの、グレード3/4の副作用の発現率(p386, Figure
4;好中球減少1.9%、下痢4.6%、悪心3.4%、疲労0.0%、口内炎0.2%)は、従来の投与法(体表面積に基づく標準用量にて開始
し、毒性に基づき次コース投与延期・減量)での発現率の過去の報告(historical controls)に比べて有意に低かった。

1)名称

Therapeutic drug monitoring in oncology:International Association of Therapeutic Drug
Monitoring and Clinical Toxicology recommendations for 5-fluorouracil therapy

2)著者

Beumer JH, Chu E, Allegra C, Tanigawara Y, Milano G, Diasio R, Kim TW, Mathijssen RH, Zhang L, Arnold D,
Muneoka K, Boku N, Joerger M.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Clin Pharmacol Ther, 2019;105:598-613.

4)概要

2018年に国際TDMCT学会(International Association of Therapeutic Drug Monitoring and Clinical Toxicology)より発
表された「大腸癌と頭頚部癌の5-FU注持続点滴投与レジメンにおけるTDMに基づく5-FUの個別化投与を推奨する」ガイドラ
イン。血中5-FU濃度と効果や副作用との相関性、血中5-FU濃度より得られたAUCに基づく用量調節による有効性や安全性の
向上に関する過去の報告(p606, Table 4)、至適AUC値が20~29 mg·h/Lであること(p608~609, Figure1)、および実施する
際の採血時間や検体の取扱いについてなど多岐にわたって詳述されており、提案医療技術が保険収載された際には教科書的
な位置づけとなる。

1)名称

A comprehensive review of economic evaluations of therapeutic drug monitoring interventions for cancer
treatments

2)著者

Vithanachchi DT, Maujean A, Downes MJ, Scuffham P.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Br J Clin Pharmacol, 2021;87:271-283.

4)概要

がん薬物療法におけるTDMの経済評価に関する包括的なレビュー研究。検討された11論文のうち5-FU注のTDMの論文も4報含
まれており、いずれの論文においても増分費用効果比(incremental cost-effectiveness ratio:ICER)を指標としてTDM実施
による費用効果が示されている(p280, Table 6)。

⑯参考文献1

⑯参考文献2

⑯参考文献3

⑯参考文献4

⑯参考文献5

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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