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提案書21(4001頁~4203頁) (51 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

734101
特定薬剤治療管理料対象薬として「フルオロウラシル(5-FU)注射液」を追加
日本臨床腫瘍学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

04消化器内科
18消化器外科

関連する診療科(2つまで)
27耳鼻咽喉科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医

療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
令和4年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
特定薬剤治療管理料対象薬として「フルオロウラシル(5-FU)注射液」を追加
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

5-FU注射液の持続点滴治療を受ける消化器癌および頭頚部癌の患者の初回投与時に血中5-FU濃度を測定し、得られたAUCが
至適値「20~29 mg·h/L」でない患者では至適値となるよう5-FUの用量調節を行う。
臓器移植時の免疫抑制薬やMRSA感染症時の抗菌薬等では血中濃度測定に基づく用量調節が特定薬剤治療管理料として保険収
載されており、5-FU注においても同様の個別化投薬管理を行う。

文字数: 194
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

消化器癌、頭頚部癌

5-FU注射液は患者の体表面積に基づく用量が投与されているものの、血中5-FU濃度には大きな個体差が存在する。海外で実
施されたランダム化比較試験(大腸癌、N=208)において、血中5-FU濃度測定を行って至適AUCになるよう用量調節を行った群
の奏効割合は33.7%であり、従来の投与法(副作用に基づく次コース投与延期・減量)がなされた群の18.3%に比べて有意に高
かった。また副作用の発現頻度は従来の投与法の群で有意に高かった。日本人では体表面積に基づく標準用量で至適AUC値
20~29 mg·h/Lとなる患者は約30%であり、個々の患者での有効性と安全性の確保のために保険収載が必要と考えられる。

文字数: 299
【評価項目】

①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

大腸癌ではオキサリプラチン併用のFOLFOXレジメン、イリノテカン併用のFOLFIRIレジメン、およびこれらに分子標的治療
薬(ベバシズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ)を併用するレジメンが標準治療とされている術後あるいは進行・転移患者
が対象となる。
頭頚部癌ではシスプラチン併用レジメンが標準治療とされている進行・転移患者が対象となる。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

初回(1コース目)は従来通り体表面積に基づき算出された標準用量の5-FU注を投与し、定常状態に到達してから(46時間持
続点滴レジメンの場合:点滴開始18時間以降~点滴終了4時間前に)採血を行って血中5-FU濃度を測定する。血中濃度値と点
滴時間の積からAUC(Area under the concentration-time curve)を求め、至適AUC値である「20~29 mg·h/L」より低い患者
では増量し、高い患者では減量して2コース目の投与を行い、再度血中5-FU濃度を測定してAUCが至適値であることを確認
する。なお2コース目のAUCが至適値とならなかった患者では、至適AUCになるまでAUCに基づく用量調節と血中濃度測定に
よるAUC評価を繰り返すことになるが、AUC結果に応じた次回用量調節指針が確立されている(参考文献3)ため、ほとんどの
患者では2~3コース目に至適AUCに到達することができる。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

001-2-12

医療技術名

外来腫瘍化学療法診療料

既存の治療法・検査法等の内容

患者の身長と体重から体表面積を求め、体表面積に基づく標準用量(例:FOLFOX、FOLFIRIでは400 mg/m2のボーラス投与後
2400 mg/m2の持続点滴投与)にて治療が開始される。好中球減少などの副作用の発現状況に応じて次コース投与の延期や減
量が行われ、また副作用症状に対しては必要に応じてG-CSF製剤、抗菌薬、解熱薬、止痢薬などの投与がなされる。なお増
量が行われることはないため、至適AUC値20~29 mg·h/Lより低い患者では過少治療となっており、十分な治療効果が得られ
ていない。

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