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提案書21(4001頁~4203頁) (196 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

本品の適正使用指針は、厚生労働省の新医療機器使用要件等基準策定事業にて、日本睡眠学会、日本認知療法・認知行動療法学
会、日本プライマリ・ケア連合学会の三学会の協力の基に作成されている。不眠障害に対する対面の認知行動療法に関するマニュ
アルも日本睡眠学会から出版されている。本品はスマートフォンにインストールされ、不眠障害を有する患者に対して、認知行動
療法を実施するために用いるソフトウェアであり、認知行動療法として「睡眠衛生指導」、「睡眠表(睡眠日誌)」、「睡眠時間
制限療法」、「刺激制御療法」及び「認知療法」が実装されている。毎日振り返りチャットから患者自身が入力する睡眠状況や日
中の眠気などを基に、実装されている治療アルゴリズム(自動チャット)に則って治療を進める。本品特性を踏まえ、適正使用指
針において施行医師条件として以下の条件のいずれかを満たす医師であることが設定されており、以下のいずれかの研修を修了す
る必要がある。
1)日本睡眠学会、国立精神・神経医療研究センター、精神・神経科学振興財団が主催するCBT-I研修を修了した者
2)日本認知療法・認知行動療法学会、日本認知・行動療法学会が主催する認知行動療法に関するCBT研修を修了した者
3)本アプリの適正使用およびCBT-Iに関する研修を修了した者

(日本睡眠学会、日本認知療法・認知行動療法学会、日本プライマリ・ケア連合学会の三学会の協力の基に作成されている本品の
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の 適正使用指針を遵守)
保険医療機関において算定可能とし、標榜科等の要件はない。
体制等)
・施設基準
(技術の専門性
及び学会の意見
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

(日本睡眠学会、日本認知療法・認知行動療法学会、日本プライマリ・ケア連合学会の三学会の協力の基に作成されている本品の
適正使用指針を遵守)
人的配置の要件
施行医師条件として以下の条件のいずれかを満たす医師である必要がある。
(医師、看護師等の職種や人数、専 1)日本睡眠学会、国立精神・神経医療研究センター、精神・神経科学振興財団が主催するCBT-I研修を修了した者
門性や経験年数等)
2)日本認知療法・認知行動療法学会、日本認知・行動療法学会が主催する認知行動療法に関するCBT研修を修了した者
3)本アプリの適正使用およびCBT-Iに関する研修を修了した者

(日本睡眠学会、日本認知療法・認知行動療法学会、日本プライマリ・ケア連合学会の三学会の協力の基に作成されている本品の
その他
(遵守すべきガイドライン等その他 適正使用指針を遵守)
指定された研修を修了した医師に限り、算定することができる。
の要件)

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

検証的治験では、本品の副作用発現率は0%(0件)と認められず、非常に高い安全性を示した。一方で、睡眠薬として以前から広
く使用されているマイスリー錠の副作用発現率は15-35%であり、最も直近で販売が開始されたデエビゴ錠の副作用発現率は25-30%
と報告されている。睡眠薬の主な副作用としては、ふらつき、転倒などの身体症状や頭痛、記憶障害、倦怠感、睡眠薬服用終了後
の反跳性不眠や退薬症候は薬物依存などがある。本品にて治療することで睡眠薬による副作用リスクを軽減するため、不眠障害治
療全体の安全性は向上することが期待される。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

医療機関のリソース不足によって本来提供されるべき認知行動療法が提供されないという課題を、本品が解決することで、患者は
睡眠薬以外の非薬物療法である認知行動療法にアクセス可能となる。また、不眠障害はcommon diseaseであり、専門医・非専門医
に関わらず、安全性リスクの小さい治療選択肢があるべきだが、特に非専門医では安全性リスクのある睡眠薬以外の治療選択肢が
ないという課題がある。標榜科や専門医などに制限されずに実臨床において不眠障害治療を行っている医療機関及び医師が本品を
使用可能になることで、患者に安全性リスクの小さい治療選択肢を提供可能となる。
従って、本品が不眠障害治療の選択肢に加わることで、有効性及び安全性が示された治療法として欧米豪韓などでは第一選択と
なっている認知行動療法に患者がアクセス可能となる。これにより、睡眠薬治療による副作用・ポリファーマシー・長期処方と
いった課題を解決し、適正使用を促すという不眠障害治療のニーズを満たすことが期待される。


妥当と思われる診療報酬の区分

点数(1点10円)

・指導管理料(本品処方時のみ):480点
・導入期加算(本品初回導入時の医師対価):140点
・プログラム機器加算(本品への対価):3,840点

・指導管理料:480点
本品の使用目的は「不眠障害の治療において、医師が行う認知行動療法の支援を行う。」であり、本品と対面の認知行動療法の作
用機序(認知・行動の歪みの是正)は同様であるため、「I003-2 認知療法・認知行動療法(480点)」とすることが適切である。
また「I003-2 認知療法・認知行動療法(480点)」の診療時間、施行医師、算定回数に関する算定条件については、プログラム医
療機器で認知行動療法を実施するという本品特性及び適正使用指針が策定されていることを鑑み、下記の通りとすることが適切で
ある。
・診療時間:診療時間に関する算定条件は不要。
・施行医師:適正使用指針を遵守。
・算定回数:本品における一連の治療は、医療機器を用いて実施するため、指導管理料としては本品処方時に算定。

⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠

・導入期加算:140点
本品初期導入時は,医師が本品インストール、アクティベート、使用方法の説明や質疑応答などの対応をする。従って、第2節プ
ログラム医療機器等医学管理加算として設定されている「B100 禁煙治療補助システム指導管理加算(140点)」を導入期加算の準
用技術料として,医師対応の評価を希望する。
・プログラム機器加算:3,840点
本品は、対面の認知行動療法が来院時に実施する治療介入や睡眠時間制限療法による目標就寝・起床時刻の遵守管理などを毎日実
施する。本品による認知行動療法の時間(毎日5-10分:9週間で合計315-630分)は、対面の認知行動療法の8回分の時間(来院毎
30-50分:合計240-400分)に相当し、検証的治験の結果から本品による治療効果は対面の認知行動療法の8-10回の治療効果の報告
と同程度であることが示されている。
参考までに原価計算法にて試算すると、本品の普及には認知行動療法による治療及びアプリによる治療という新規性の高い概念と
運用方法のいずれの普及も必要であるが、普及と安定供給には営業活動費用、コールセンター費用、本品を構成するサービスやサ
イバーセキュリティ費用、メンテナンス等の人件費が必要であり、これまでの治験等の研究開発費も含めて、販売開始後10年間の
合計使用回数から試算すると、34,995円/処方となる。
従って、本品処方時にプログラム機器加算として「I003-2 認知療法・認知行動療法(480点)」を準用し、合計8回分(3,840点)
を算定することを希望する。

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

区分

その他(右欄に記載する。)

番号

該当なし

技術名

該当なし

具体的な内容

該当なし

4196

該当なし