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提案書21(4001頁~4203頁) (201 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
及び学会の意見
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

当該技術は、新しい技術ではあるが日本消化器内視鏡学会の教育セミナーにおいて、検査方法や有効性についての講義、適
正使用指針やポジションステートメントを作成し学会員に適正使用についての周知を行っている。また、当該技術は、全大
腸内視鏡観察時にAIの検出支援を受けるものであるから、「外保連試案2022」に大腸内視鏡検査と同等であると考えられ、
技術的区分は「C」であり難易度は高くない。
大腸内視鏡検査が行える施設であれば実施については問題なく、特別な標榜や体制は必要としない。
医師1名、介助看護師または検査技師1名。医師の技量としては、基本的な内視鏡挿入・観察技術があれば実施可能であり、
基本領域の専門医程度の経験年数で実施可能である。
日本消化器内視鏡学会としてAI医療機器の管理指針「人工知能技術を活用した内視鏡画像診断支援ソフトウェアの臨床使用
に関する管理指針」を公開している(https://www.jges.net/medical/content/ai-software)。

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

AIの画像解析による検出支援であるため、副作用などのリスクはない。薬事上の医療機器位置づけも「観察者による病変の
検出支援である」ことより、本技術による誤診のリスクは最小限であると考えられる。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

特に問題なし。



妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

点数(1点10円)

60点

その根拠

本技術による臨床的メリットが受けられるのは、検出された病変が切除された場合である。よって区分は「K721 内視鏡的
大腸ポリープ・粘膜切除術」と同じKとし、K721の5000点に加算するのが妥当と考える。
また本技術は「D313 大腸内視鏡検査 注1 粘膜点墨法加算」と比べ、病変の強調という観点で類似する技術と考えられ、同
等の60点が妥当と考えられる。

区分

区分をリストから選択

番号
技術名
具体的な内容
増(+)

プラスマイナス
予想影響額(円)

0.8億円

その根拠

技術料 600円 × 内視鏡装置あたり年間本技術使用数 122件/年・台 × 本技術搭載製品のピーク時販売台数 1100台

備考

(根拠の具体的な説明)
日本消化器内視鏡学会雑誌に報告されている各施設の年間大腸内視鏡件数と検査に用いる大腸内視鏡台数のデータより、内
視鏡装置1台あたりの検査数の平均値は753件/年であった。また、第6回NDBオープンデータの検査および手術のうち、「大
腸内視鏡検査」、「直腸ファイバースコピー」、「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除」、「早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離
術」合計件数のべ約476万であり、「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除」の件数は約131万人であることから、本技術の加算
対象となる「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除」の件数の割合は28%である。よって、内視鏡装置1台あたりの大腸内視鏡実
施数の平均値753件/年のうち、「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除」の件数は約211件/年となる。さらに、2022年度日本消
化器内視鏡学会の専門医は20,275名(58%)、非専門医が14,702名(42%)であるから、本技術を使用する環境一式に対し専門医
によって「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除」が実施される件数は以下の式より122件/年と見積もられ、この件数が年間の
本技術使用件数となる。
「年間本技術使用数」=
「1台の大腸内視鏡実施数平均値」×「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除の割合」×「専門医の割合」
122(件) = 753(件) × 28% × 58%
本技術を搭載したソフトウェアの売上は初期導入100件に加えて毎年100台ずつと想定し、10年目に計1100台が販売されてい
るとすると、10年目の本品使用件数は約13万件/年となり、1件60点(600円)とした場合の医療費は約0.8億円/年となる。

予想影響額

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況

2)調べたが収載を確認できない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

⑮参考文献1

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン
4. 斎藤豊, 岡志郎, 河村卓二, 下田良, 関口正宇, 玉井尚人, et al
日本消化器内視鏡学会雑誌、2020年、62巻、8号 1519-1560
腫瘍性ポリープに対する内視鏡切除は、大腸がん死亡を53-88%抑制するために推奨されている(通し頁番号 p1540)
New-generation full-spectrum endoscopy versus standard forward-viewing colonoscopy:a multicenter, randomized,
tandem colonoscopy trial (J-FUSE Study)
Kudo T, Saito Y, Ikematsu H, Hotta K, Takeuchi Y, Shimatani M, et al
Gastrointestinal endoscopy、2018年、88巻、5号、854-64
国内において腫瘍性ポリープの見落とし率が22.9%と報告されている。(通し頁番号 p858)

1)名称

Polyp miss rate determined by tandem colonoscopy: a systematic review

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

van Rijn JC, Reitsma JB, Stoker J, Bossuyt PM, van Deventer SJ, Dekker E
The American journal of gastroenterology、 2006年、2月、101巻、2号、343-350
国外研究のメタ解析であり、腫瘍性ポリープの見落とし率が約22%と報告されている。(通し頁番号 p345)
Adenoma detection rate and risk of colorectal cancer and death
Corley DA, Jensen CD, Marks AR, Zhao WK, Lee JK, Doubeni CA, et al
The NEW ENGLISH JOURNAL of MEDICINE、 2014年、4月、370巻 14号 1298-1306.

4)概要

1検査あたりの腫瘍検出率(ADR)が1%向上すると3%大腸癌罹患を減らし、致死的大腸癌罹患を5%減らすと報告されている。
(通し頁番号 p1302-1303)

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
1)名称

⑮参考文献2

⑮参考文献3

⑮参考文献4

1)名称
⑮参考文献5

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

Impact of the clinical use of artificial intelligence-assisted neoplasia detection for colonoscopy: a largescale prospective, propensity score-matched study (with video)
Ishiyama M, Kudo SE, Misawa M, Mori Y, Maeda Y, Ichimasa K, Kudo T, Hayashi T, Wakamura K, Miyachi H, Ishida
Gastrointest Endosc、2022年、1月、95巻、1号 155-163
本技術を併用した臨床試験にて専門医のADRが9.6%有意に向上したことを報告している。(通し頁番号 p160)

4201