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提案書21(4001頁~4203頁) (179 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

741102
ABC認知症スケール
一般社団法人

日本老年医学会

38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)

老年内科

12神経内科
関連する診療科(2つまで)
21精神科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
「実績あり」の 度)
ABC認知症スケール
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
文字数: 191
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
文字数: 271


令和4年度



本技術は認知症評価スケールであり、認知症患者の日常生活動作(ADL)、行動心理症状(BPSD)、認知機能(CF)の状態、
全般的重症度とそれらの変化を経時的に評価できる。スケールは13項目から構成され、各項目はイラストも用いて9段階で
患者の状態を示している。評価者は、項目毎に質問を行い、患者の状態に最も近い選択肢のスコアを集計し、総合スコアな
らびにドメイン毎のサブスコアを評価する。
認知症
認知症検査において、本来、ADL、BPSD及びCFを評価する必要がある。しかし、臨床現場ですべての検査を実施することは
困難である。現在使用されているHDS-RやMMSEはCFのみを評価し、主に認知症のスクリーニングに用いられるスケールであ
る。一方、ABC-DSはCFに加えて、ADL、BPSDを同時に、しかも介護者の視点で評価できるとともに、重症度別に治療前後の
変化を評価可能である。以上、認知症診療に必要なADL、BPSD、CFのレベル、全般的重症度及びそれらの変化を総合的に捉
え、医師による治療効果判定を支援する認知症評価スケールである。

【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

認知症およびその疑いのある患者

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

方法:
①評価者はABC-DS質問紙を手渡し、質問文を熟読するよう指示する。
②評価者は、項目毎に患者の状態を評価するためにエピソードを具体的に聴取する。さらに、9段階で示した患者の状態の
内、最も近い状態を示す選択肢を選び、そのスコアを記録する。
③項目1、2、3、4、11、12のスコアを合計し、ADLスコアとする。
④項目7,8,9のスコアを合計し、BPSDスコアとする。
⑤項目5,6,10、13のスコアを合計し、CFスコアとする。
⑥ADLスコア、BPSDスコア及びCFスコアを合計し、「総合スコア」を計算する。
⑦2回目以降は、項目毎のスコア、ドメイン毎のスコア(ADLスコア、BPSDスコア、CFスコア)及び総合スコアを測定時点毎
にグラフ上にプロットし、スコアの推移を検討する。いずれかのスコアにおいて、2点以上の変動がある場合、臨床的に意
味のある変化があったと判定する。
実施頻度:1か月に1回を限度とする

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分



番号

285-1

医療技術名

「認知機能検査その他の心理検査」のうち操作が容易なもの

既存の治療法・検査法等の内容

現在、保険収載が認められている認知機能検査は、NPI、BEHAVE-AD、長谷川式知能評価スケール(HDS-R)、MMSE、MoCAJ,ADAS及びCDRであり、そのうち操作が容易なものは、HDS-R、MMSE、MoCA-Jである。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

・ABC-DS総合スコアの評価者内信頼性を評価した結果、スコアの再現性が高いことが判明した。
・ABC-DSはADL関連6項目、BPSD関連3項目及びCF関連4項目の3ドメインから構成され、病態を総合的に評価できる。
・ABC-DSはADの認知症の状態(重症度)を判別するために十分な項目反応特性があった。
・ABC-DSの総合スコアは、MMSE,DAD,NPI, CDR,FAST及びHDS-Rとの併存妥当性があった。
・ABC-DSは12週間で患者の認知機能及び重症度の変化を検出した。
・ABC-DSは特にCDRと併存妥当性が高く、Global-CDRを良好に判別した。

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