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市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書 (73 ページ)

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出典情報 市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書(10/10)《国民健康保険中央会、全国健康保険協会》
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モデル事業共通

4.事業の達成状況から見えてきた課題と対応の方向性
期待される成果の柱3

将来的に国保への加入が想定される協会けんぽ加入者に対するハイリスクアプローチの実施手法の提示(1)

《課題①〜⑥共通の対応案》
令和7年度においては、本モデル事業の実施を通じて取得したノウハウを活用した共同(協働)事業実施都道府県(市町村)を拡大することにより、全国への円滑な横展
開に向けた課題の洗い出しと、課題解決に向けた取組を進める。《再掲》
課題

今後の対応案

【課題①:ハイリスクアプローチの事業開始までに日数と労力(マンパ
ワー)を要した】

○ 国保中央会において、モデル事業を通じて得たノウハウを活用し、令和7年5月に特定保健指導や医療機関受
診勧奨の業務委託契約締結に係る事務手続きや外部機関との連携の手続きに関するスタートアップガイド案
を作成。今後、協会けんぽ本部と連携し、当該スタートアップガイド案のブラッシュアップを図ることを通
じて、取組の円滑な立ち上げや委託単価の決定、契約締結に係る諸手続きの効率化を図る。
○ 協会けんぽ本部においては、委託単価算出事務の簡略化について検討を行う。協会けんぽ支部は実施市町村
との協議において、協会けんぽの加入者状況等、事業の企画‧検討を円滑に進めるための情報を整理し、可
能な提供を行う。

市町村とのハイリスクアプローチの実施について前例がないこと、特
に、現行制度下では市町村に実施義務がない被扶養者への特定保健指導
については、市町村に実施体制が備わっておらず、会計ルール等の違い
があり、事業開始(勧奨方法等の決定→勧奨業務に係る委託単価の決定
→契約締結→事業開始)に日数と労力(マンパワー)を要してしまっ
た。
【課題②:支払基金を通じた費用請求‧過去の健診データの作成等に日
数と労力(マンパワー)を要した】
市町村においては「特定保健指導の実施に関する対価の請求事務(専
用ソフトを使用し社会保険診療報酬支払基金へオンライン請求)」に、
協会けんぽ支部においては「過去の健診結果データの作成」に多くの労
力(マンパワー)を要してしまった。
また、協会けんぽでは特定健診受診者の電話番号やメールアドレス等
を保有しておらず、このため訪問勧奨が中心となる等、効率的かつ多様
な対応ができなかった。

○ 市町村における診療報酬支払基金への請求事務(XMLファイル作成、オンライン請求)について、データの
入力誤り、入力漏れ等が多く認められ、結果として作業負担の増につながってしまったことから、令和7年
度においては、国保中央会において間違いの多い事例等も含めたXMLファイル作成の内容を整理し、スター
トアップガイドを更新した「事業実施の手引き」に掲載する。国保連合会と連携のうえ、市町村における円
滑な請求事務を支援する。
○ 協会けんぽ支部が実施する「過去の健診結果データの作成」については、一部自動化を実現済み。協会本部
においては、今後もさらなる簡便化に向けた検討を進める。
○ 対象者の電話番号の取得については、物理面(健診実施機関の作業負担増)や費用面(システム改修等)で
解決は困難であるものの、協会けんぽ本部において中期的には解決すべき課題として整理し、課題解決に向
けた検討を進める。

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