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市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書 (26 ページ)

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出典情報 市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書(10/10)《国民健康保険中央会、全国健康保険協会》
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(2)健康課題の把握

鳥栖市事業



令和5年度の事業開始前に、鳥栖市、協会けんぽ本部‧支部、佐賀県国保連合会、国保中央会が「健康課題の把握のための打合せ」を3回実施して、関係者それぞ
れの視点から鳥栖市における健康課題を議論した。



鳥栖市では健診の受診率が低く、若い世代から肥満‧メタボの傾向が目立つこと、糖尿病の有病者の抑制や若い世代のメタボリックシンドローム該当者‧予備群
の減少、高血圧の改善が大きな課題である点が指摘された。
項目

佐賀県の傾向

内容(データ元)
NDBオープンデータの分析に
基づく住民全体の状況

NDBオープンデータ
スコアリングレポート

分析結果
【健診受診率等】
‧協会けんぽでは特定健診受診率(被扶養者)が全国平均に比べて若干低い。
‧協会けんぽでは特定保健指導利用率(6か月後評価実施率(被扶養者))は全国平均に比べて大幅に低い。
‧国保における特定健診受診率、特定保健指導利用率は比較的高い。
【メタボの状況】
‧腹囲およびBMIの数値について、女性はいずれも全国平均よりも高い。男性の場合は、腹囲が高く、年々増加傾向にある。
(協会けんぽでは女性のメタボリスク保有率、メタボ予備群を含めたリスク保有率も全国平均を若干上回っている。)
‧空腹時血糖は、男女とも40-64歳の値が高い。
‧HbA1c6.5%以上の割合は、男女とも全国と比べて非常に高い。
(国保では、令和3年度「HbA1c≧6.5%」の割合は全国1位、「HbA1c≧8.0%」の割合は全国2位と全国で上位となってい
る。)
【生活習慣等】
‧運動習慣は男女ともに低く、特に40-64歳代の世代の運動習慣リスクが高いといえる。
また、歩く速度も年々改善しているが、全国と比べて遅い傾向にある。
‧食事に関しては、女性はあまり噛まずに、食べる速度が速い。男性もあまり噛まない傾向である。
‧協会けんぽ(女性)では、運動習慣要改善者の割合が全国平均に比べて高く、年々悪化している点が課題である。また、睡
眠で休養が取れていない者の割合が全国平均に比べて高い。

鳥栖市の傾向

協会けんぽ加入者+国保加入者の
合算データに基づき、県全体と比
較分析

【メタボの状況】
‧空腹時血糖が≧126mg/dlの割合は、他の地域と比べて高めである。
‧血圧に関しては、血圧Ⅲ度は男女ともに他の地域よりも高くなっている。

鳥栖市国保の傾向

KDBデータに基づく国保加入者の
状況

【医療費の状況】
‧医療費(地域差指数)が全国一高い。
【健診受診率】
鳥栖市の健康課題分析事例
‧40〜50代の健診受診率が低く、「糖尿病+合併症」の割合が経年的に増加している。
【メタボの状況】
‧HbA1cが「5.6以上の割合」、「6.5以上の割合」、「8.0以上の割合」全てにおいて、全国一高く、年々増加している。

 上記の分析結果を議論する中で、鳥栖市からは、若い世代から健診の受診率を向上する取組が非常に重要であるという意見が出され、共通の課題認識を持った。
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