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市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書 (37 ページ)

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出典情報 市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書(10/10)《国民健康保険中央会、全国健康保険協会》
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(7)事業の評価(鳥栖市による振り返り)

鳥栖市事業

鳥栖市コメント
【事業立ち上げ】
1.モデル事業を実施するにあたり、検討の
中心となった部署や関係者との事業への共有
認識をもち、合意形成できたと思いますか?

 特にハイリスクアプローチでは、国保事業との違いが大きく、共有認識を持つことの難しさを感じた。
 何度も話し合う上で、認識を共有できるよう努めた。

【事業立ち上げ】
2.事業検討や実施にあたり関係団体の連携
ができましたか?団体との連携体制やその構
築プロセスについて教えてください。

 主にリモートやメールでの連絡に加え、佐賀支部とはポピュレーションについても、数回対面でも協議を行った。また、鳥栖市の健
康課題分析のための学習会にも佐賀支部から2回参加していただくなど、事業や学習を重ねることで、佐賀支部との現場での連携を深
めることができたと思う。

【事業検討】
3.施策を検討するにあたり、議論できる
データ分析、必要データが抽出されていまし
たか?

 保険料率1位という大きな課題についての分析が、不十分と感じた。HbA1cやeGFRがないため、市の課題である糖尿病性腎症重症化
予防については取組や評価が難しい。また、健診から半年以上経っての保健指導であったため、保健指導時点でのデータが古く、医
師‧住民が困惑していた。データ分析、抽出、ともに今後改善に向けて協議が必要と感じた。

【事業検討】
4.対象者の抽出基準や抽出方法は適切でし
たか?(ハイリスクおよびポピュレーショ
ンアプローチそれぞれについて)

<ハイリスクアプローチ>
 内訳はLDL22人(最多)。国保では糖尿病が課題だが、協会けんぽでは糖尿病が少なかった。その理由として、治療中の糖尿病患者
が多いこと、対象者は60代女性が多いこと(糖尿病罹患率が高い男性が少ない)が考えられた。糖尿病の保健指導対象者が少なく、
国保糖尿病全国ワースト1位を抑制することにはあまり繋がっていないと感じた。また、eGFRもないため、糖尿病性腎症をはじめと
する透析予防についても不十分と感じた。
 国の特定健診の標準の検査項目には、HbA1c‧eGFRはないが、佐賀県においては糖尿病と医療費全国ワースト1位の状況から、
HbA1c‧eGFRが検査項目として重要ということで国保では佐賀県全市町で検査されている。協会けんぽは全国単位なので、独自の検
査項目を入れることは難しい状況と理解しているが、地域の状況を鑑みて、必要な検査項目を入れることは重要であると思うので、
市民のために、引き続き検討をしていただきたい。また、糖尿病は薬だけでは解決せず、食事や運動も重要であるため、治療中の
HbA1c8.0%以上も保健指導の対象にするか?等糖尿病のハイリスクの対象について、今後佐賀支部と協議したい。
<ポピュレーションアプローチ>
 サガン鳥栖の試合で動画を放映したが、イベント参加者は市外居住者も半分程度占めていた。他にも、鳥栖市の健診会場でも放映
し、概ね良い反応であった。市の健康課題を知ってもらう目的があるため、なるべく市民が集まる場での放映に努めたい。

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